

「貢ぎ物」
これには、
裏がある。
旨い物食わす人に油断すな(うまいものくわすひとにゆだんすな):
世の中には本当の親切からごちそうをしてくれる人もあるが、たいがいは何かしら下心あってのことである。人の歓心を買うようなことをする人間は、心の底に何か求めるものがあるから、油断は禁物ということ。
注:
ひとの“好意”は純粋だとしても、それを“行為”にすることは、少々勇気のいるものだ。しかも、タイミングが悪ければ、相手に疑念を抱かせてしまうこともあるものだ。休憩時間も黙々と作業を続けていたところ、サンドイッチの差し入れを頂いた。「今日に限ってなぜ?」と思ったものの、すぐに昨日の一件が思い当たった。黙って受け取るのはイヤラシイので「悪だくみがありますね?」と口に出してみたところ、「あはは」と笑って去って行く。コンビニのサンドイッチとはいえ、受け取るか否かは微妙なところだが、冗談めかして本音を突くことができたので、警戒しないで受け取れる。ちょっと気になる“貢ぎ物”には、詮索するより、正面から向き合うほうが良いかもね、…という、“好意・行為”に対する微妙な匙加減。