

「絆創膏」
品質が良くなりすぎて、
かえって粗悪品だよ。
中庸は徳の至れるものなり(ちゅうようはとくのいたれるものなり):
なにごとをするにも、やりすぎてはいけない。そうかといって遠慮しすぎるのも良くない。ほどほどに行動するということが、最高の人徳だということ。
注:
消費税の引き上げも目前に迫り、重要度の低い消耗品は、できるだけお安く入手したい気持ちは高まる一方である。とはいえ、お安くゲットしたものの、使えない代物では、日本経済に寄付をしたようなものである。絆創膏を使ってしまったので買わなきゃな、と思っていたところ、たまたま100円ショップに通りかかった。数年前にそこで購入した絆創膏は、まったく貼りつかなくて捨ててしまったが、今時の100円ショップは優秀だとの評判だ。見比べて「日本製」と表示された絆創膏を購入してみたところ、期待以上に貼り付き力が強く、剥がそうにも剥がれない。仕方なくハサミでカットして、絆創膏を剥がしたものの、皮膚はすっかり被れてしまった。確かに数年前の商品より品質は向上したのかもしれないが、向上しすぎて身体がついていかないようである。技術的には可能でも、ほどほどなのが身体には良さそうだ。技術があっても、中庸(ちゅうよう)を作り出すのは難しいんだな…という、ほどほどの難しさ。
※中庸(ちゅうよう)…
1.かたよることなく、常に変わらないこと。過不足がなく調和がとれていること。また、そのさま。「―を得た意見」「―な(の)精神」
2.アリストテレスの倫理学で、徳の中心になる概念。過大と過小の両極端を悪徳とし、徳は正しい中間(中庸)を発見してこれを選ぶことにあるとした。