

「無欲の勝利」
正月料理が
揃っていく。
棚から牡丹餅(たなからぼたもち):
思いがけない幸運が舞い込むことのたとえ。棚から落ちてきた牡丹餅が、ちょうどあいていた口に落ちておさまることからいう。略して「棚ぼた(たなぼた)」ともいう。
注:
年末だけに、いつもお世話になっている相手には、ささやかでもお返しをしておきたいと思うものである。美味しいお菓子を頂いたので、今朝がた煮豆を頂いたご近所さんにお裾分けに行ったところ、「酢の物、好き?」と訊かれて試食まで供された。年季の入った主婦の手による家庭料理が、不味かろうはずがない。うまいうまいと言っているうち「煮物もあるよ」とのお申し出。「今日は晩御飯の支度、しなくていいね」と言われたが、正月の支度と言えなくもない。いよいよ明晩は大晦日。頂いた料理は、明日へ持ち越しだな、…という、努力無くして手にする正月の味覚。