

「居場所」
お?
おまえか?
同類相憐れむ(どうるいあいあわれむ):
苦しい境遇に置かれた者は、互いに深く同情し合うものだということ。同じ病気や悩み苦しみを持つ者は、互いの辛さがわかるので助け合い同情するものだということ。
注:
軽い気持ちでお出掛けしても、ついつい遅い帰宅になってしまうことはあるものだ。すっかり日暮れて、家まで5分の距離になったとき、野良ネコのエサ容器を回収しようと思いついた。「お寺の裏階段に置いたよなあ…」と、容器を探すが見つからない。風で飛ばされたかと、反対側に目をやると、銅像のように気配を消した野良ネコが香箱をつくっていた。「おまえか?」と声をかけると、こちらが誰だかわかったようで、ヨダレを垂らして喜ぶ始末。先日までは、お向かいさんだったはずなのに、入れなくなったのか?会社も家も居場所がないと嘆くひとは多いものだが、居場所がなくて辛いのは、ひとも野良ネコも一緒だね、…という、計り知れない共感。
※ 香箱をつくる…ネコの座法の一種。猫が背を丸くしてうずくまる姿。