

「恩」
梨を頂いたのか、
恩を頂いたのか。
報恩謝徳(ほうおんしゃとく):
受けためぐみや恩に対してむくいようと、感謝の気持を持つこと。心からありがたく思って感謝感激すること。
注:
ご近所の食生活は、近くてもわからないものである。とはいえ、お裾分けを頂く機会が多ければ、なんとなく察しがつくものである。「主人が箱で買ってきた」「岡山の娘が送ってきた」と、見事な果物をくださるご近所は、果物へのコダワリが伝わるもの。ゴンゴン!玄関を叩くので、扉を開けると、まさにそこのご主人様。仕事帰りか、おもむろにビジネスバックを開け、大きな梨を取り出した。「熊本から送ってきた」とそっ気のない言葉とは裏腹に、超高級な梨である。後ろ姿に「ありがとうございます!」と叫んだものの、そこのお宅の親戚は熊本にいないはず。立派なお裾分けだけに、恩を着せないよう気遣って頂いたに違いない。明日はご先祖の命日だけに、お供えに頂いたようなものだなあ、ありがたやありがたや、…という、二重の感謝感謝。