

「せますぎ」
台風去って、
秋が来た。
死地(しち):
生き延びられる見込みのない危険な場所。死ぬべき場所。死に場所。
注:
夏の終わりの台風は、去った後に、秋の気配がやってくるものである。午前中まで続いた雨が止んだので、お外に出てみたところ、雲の合間から秋空がのぞいていた。もうひと雨くるかもしれないので、早速おつかいに出掛けたところ、風雨にやられて息絶えたセミが無残に横たわる。このまま放置しては、ひとに踏まれて粉々になってしまうので、道のわきに避けたところ、コンクリートの隙間にカップインしてしまった。どうみても“より良い適地”が他にあるように思えるが、入りこんで出すに出せない。夜は鈴虫まで鳴いているので、セミも寿命だったはず、どうぞ成仏してください、…という、秋幕開けの一コマ。