

「もうひと客」
エサをやったまでは
良かったのだが…。
己の欲する所を人に施せ(おのれのほっするところをひとにほどこせ):
自分が他人からしてほしいと思うようなことを、他の人々にもしてやりなさい、ということ。
注:
季節的に発情期かもしれないが、野良の鳴き声というのは、物悲しいものである。ましてや、ペットを亡くしてしまうと、その響きはことさらだ。というわけで、声がするたび戸口へ出ていたところ、とうとう野良とご対面。近づくと遠ざかるものの、悪意が無いのは伝わるようで、一定の距離で鎮座する。試しに、カリカリを置いて隠れてみたところ、しっかり平らげて去って行った。「今日は良いことしたな~」と浮かれていると、耳元で蚊の羽音。どうやら、室内まで連れて帰ってしまったようで、すでに右腕はボコボコに刺されている。今日は生き物に施しをする日に違いない。それでも、蚊は退治するけどね、合掌…という、片手落ちの生類憐みの令。