細く手弱やかな茎に、薄紫の花弁が涼やかな桔梗。
主張し過ぎる事のない、凛としたその佇まいは、可憐で清廉な佇まい。
酷暑であったり蒸し暑い日々。
彼の花のそんな佇まいは、辺りを払う。
鎬を削る森羅万象の中。
育ち、花開く。
この小さく無欲にさえ見えるこの花の、一体どこにそんな力が秘められてるんだろ?
見かけは決して力強いとは思えないのに、過不足のないバランスを備えてるんだきっと。
そして、シンプルな目的を掲げて、その目的の為にだけ生きてるみたい。
しなやかで強靭だ。
そうはゆっても、生き残るには、きっと様々な要素が重ならないとダメなんだろうけど…。
桔梗の花一輪。
この世の中にあるのは、僕にとっての清冽って思うんだ。