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TITLE:
仕事納め。
 
Written by BlueCat

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【今年の仕事がだいたい終わった話】
 そのようなわけで2週間ほども独りで過ごしていると回復する。
 何の話かというと、過剰な(あるいは望まない)コミュニケーションによって気分が塞いだ場合にどうするか、ということについてだ。

 もっとも会社員の頃は2週間も周囲からの情報を完全に遮断することはできなかった。当たり前である。
 お盆休みや正月休みでも、長くて10日ほど。
 日常生活のよしなしごともあれば、恋人がデートしに来る(僕は基本的に外出を好まないので、自宅デートになることが多い)こともある。

 今の僕にはそういったものがない。
 介護対象者は姉一人だけで、月に4日ほどの拘束を受けるが、叔父と叔母の頃に比べれば苦にもならない。
 僕の勤務先は自宅であり「就労したなぁ」と感じる作業は年間、延べ60時間程度だろう。
 ちなみに今年の主要な作業の6割が先週に完了した(熱中症のために停滞した、昨年の仕事のツケがあるが)。
 家族はいないし、アヲは家出したまま、かれこれ1年近く帰らない。

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【納税の自由】
 税金を払いたくない、という人が多いと聞くが、僕にはそれが少々不思議ではある。
 国会議員(とくに現在のそれ)を「国賊」と呼ぶ私ではあるが、税金は払いたいと思っている。
 お金がない頃は払いたくても払えなかったので、なおさらそう思う ── 未だに電気や水道の支払いを忘れたりするが、昨年は赤紙をもらった回数は一度だけなので「成長しましたね」と奥様(仮想)から褒められた。

 もちろん国賊どもに報酬(その内に理解不能な謎報酬も含まれる)を渡していると思うと気分が悪いのは事実だろう。
 国の実情を無視した公共事業や、それに紐付いた(俗にお友達と呼ばれる)民間企業に無駄な支払いが発生していると考えると、どうにも歯痒いという気持ちも分かる。
 オリンピックの時のそれも一部は表出したようだが、国家が主導した廉(かど)により政府関係者が逮捕されたと聞いた覚えはない ── ニュースもオリンピックも興味がないので見ていないから、知らないだけかもしれないが。

 たとえばだが、家に入った泥棒に「盗んでくださいましてありがとうございます」と報酬を渡すとしたら、そうとうイカれていることになる。
 ために国賊を嫌うというのは至極当然といえる。
 しかし国家が提供するサービスは、広く全国の人々のためになるものだ(国外に支援と称して投げ銭もしているようですが)。
 彼らは国賊だろう(唐突に確証もなく断定しましたことについて、この場を借りてお詫び申し上げます)けれど、それでも税金を払うだけで、僕に変わって誰かが予算配分を行い、その使い道についてスピード感を持って検討し、議論を加速させ、迅速に決定し、いちおう決まった後手ではあるが丁寧に説明してくれる(と、誰かが言っていた気がする)わけである ── 何だか重粒子加速器みたいな事になっているが大丈夫だろうか。
 まぁ真面目な話、道路が整備されたり、まともな公共事業や福祉が維持されたりといった具合に、広く一般の人のためにというのはもちろん、社会の弱者により手厚いサービスが提供されるのはみんなが納税しているのみならず、それが(それなりに)きちんと配分されるシステムが出来上がっているおかげである。
 もちろんそもそもの仕組み/枠組みはもちろん、その判断基準や配分経路などに改善の余地があるのは疑いようのない事実だろうが、一度システムをシャットダウンして組み直してからリブート、という具合にはいかず、運用しながら改善しなくてはならないのが現実世界のむつかしいところではあるのだが。

 なので特定の事業について寄付をするのが悪いとは思わないが、それは本来、国の仕事である。
 よって、なけなしの小銭を寄付するようなことは、褒められることに違いはないのだろうが、国が無能だからこそそんな必要に迫られるのかもしれないと、ふと考えてしまう。
 自身の善意(あるいはその立証)を購入するために寄付するのは仕方ないが、低所得者層は「いつかオカネモチーになったらそうしよう」と思って放っておけばよいし、高所得者層がいくら寄付したところでそれは当然のことのように思える。なにせ普通に暮らしていてもお金が余る人はいるのだ。
「消費税率を上げたところで、高所得者の方がより高額な支出をするのだから、奨励されて然るべき」と言っていた人がいたように思うが、直間比率とか応能的公平という言葉を学生(たぶん小学校だったと思う)の頃に習わなかったのかもしれない。僕も習わなかったので何ともいえないが。

 いずれにしても税金を払えば、世のため人のために何かしていることになる。
 職務を持ったり権能を有したりして、職責を果たすことは、だから輪を掛けて素晴らしいということになる。
 おまえにも花マル点けてやろうかこのやろー。

 僕は職責らしい職責はないので、職務らしい職務もない。
 誰かから仕事を依頼されても、昨年からは9割方断るようにしている。
 なのでときどき「誰の役にも、社会のためにもならないのだよなぁ」と己を省みる機会がある。
 先に書いた通り、僕はほとんどの組織に加入していないし、就労らしい就労によって役務を提供しているわけでもない。
 家族もいないし飼い猫に家出もされている。

 かつて払えなかったときは税金を年単位で滞納したが、払いたくない場合も同様に、滞納し続ける方法はある。
 節税も脱税もせず、ただ払わないという手法だ。
 もちろん最終的には延滞・加重分も含めて財産を差押さえられてしまうと思うが、それも含めて「税金泥棒どもめ、取りたければ勝手にしろ」という態度を貫くラケンローな姿勢もあるだろう。
 それに差し押さえるほどの財産も持たない(賃金の発生する就労もしていない)人の場合、手の出しようもないかも知れない。
 まぁそこまでの反骨精神があるなら、もっと他のことで活躍できると思うが。



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【去年くらいから永遠の百歳です】
 百の齢を(昨年あたりに)超えたので、猫としては妖怪の部類に到達したといえる(何を言っているのか分からない人は無視してください)。

 なるほどこのくらいの年齢にもなると、生きているだけで素晴らしいと周囲から褒めそやされることも致し方ないのかと思う。
 実のところ、こうして(実態は異なるが、体感としては)無職のまま過ごすことも、やがて慣れるのだと分かった。
 当初(2年ほど)は本当に落ち着かなかった。
 やがて職務を持たぬがゆえに職責がなく、世俗に何らの公益をもたらしているわけでもないことに、微かな後ろめたさを持つようになった。
 誰かのために何かをしていたい、という欲求はしかし、納税によって満たせることに気が付いた。つまりすでに満たしているのだ。

 それに(ほぼ)不労とはいえ、もちろん誰にタカって生きているわけでもないのだから、悪いことをしているのではない。
 ただ働かないのに生活できていることについて、自分からそれを望み、運良くそれを実現したにもかかわらず、実感は薄い。
 それはそうだろう。
「何かをしている」のではなく「何もしていない」という状況を望み、実現したということは、空白を求めて空白を作ったことに等しい。
 多くの人は空白がまずあり、それを埋める「何か」を求めるのではないか。
 僕の場合、まず空白を求める傾向にあると思えばいいのかもしれない。

 たとえばフォロワを求めるクリエイタ、経済を求めるビジネスパーソン、友人や知人や恋人を求める孤独な人がいる一方で、僕はフォロワのような存在は邪魔になると考え、経済を追求することは人間を見失う可能性を含むために忌避し、友人や知人や恋人からも一定以上の距離を取って孤独を保守する。
 その空白が自由だ。
 何かを入れてもいいし、そのままの空白でも構わない。
 誰かのために使ってもいいし、自分のために使ってもいい。
 もちろん空白のまま持ち腐れたところで問題はない。

 あるいは空白を求めるにも、空白を作るための「何か」が必要なことはある。
 たとえばTVゲームをする自由を作るために就労し、機材を購入したり生活の安定を確立したり心身の健康を維持したりといった具合に。
 つまりそれは「空白」のための骨組み、枠組みを作ることだといえる。
 よって僕がしていることは他の多くの人と変わらないようにも思える。
 皆、自分の抱える空白を埋める好ましい何かを求めて、それを実現しようとしている。
 実現しようともしないで望んでいるなら、まぁ、ご自由にとしか言いようがないが。

 僕はただ空白が欲しいだけなのだから、無欲といえば無欲だし、自堕落で無気力と考えることも可能だろう。
 空白を空白で埋めようとする動機は分かりにくいかもしれないが「自分で決定できる」という自由は「何も決定されていない」という未定によって確立されている。
 そう考えると、無益に流れる空白の日々も、まぁ豊かなものなのかもしれないと思える。
 そもそも「昼寝に忙しい」「ゲームに忙しい」などと考えるようなイキモノなのだから、何を思い付いて何をしようとも、あるいは何を面倒に思って放置しようとも、空白の内容を選択的に決定しているといえる。
 自分の自堕落を責める必要はないのだ(自分に対する言い訳をしているように思えます)。

 姉妹をはじめ、周囲の人々は、僕がそうして静かに、しかし自由に生きていることをそのまま受け入れてくれている。
 妬んだりする者はないし、悪し様に言う者もない。
 あるいは「あれほどまで自由で孤独なのは、寂しかろう」と哀れんでくれているのかもしれない(そんなはずはないと思うが)。
 まるで宇宙空間のように摩擦や抵抗が少ない。

 もちろんヴァーチャルな空間ではないので、フィジカルな制限、不自由はある。
 たとえば望んだわけでもないのに日本人なので日本国政府に納税しなくてはならず、その一部が国賊どもの報酬になるとか、まぁ、そういった具合に。







 

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[NEXUS]
~ Junction Box ~
 
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[Engineer]
  :青猫:黒猫:
 
[InterMethod]
  -Algorithm-Diary-Ecology-Engineering-Interface-Kidding-Mechanics-Stand_Alone-
 
[Module]
  -Connector-Reactor-Transistor-
 
[Object]
  -Human-Koban-
 
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[Cat-Ego-Lies]
  :ひとになったゆめをみる:
 
 
 
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