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// TimeLine:220209
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TITLE:
君に枯れない花束を。
SUBTITLE:
~ Unusefulness. ~
Written by BlueCat
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220209
僕が初めてコンピュータを買ってもらったのは、中学に入学するときだった。
当時はまだ、インターネットというものは存在しなかった。
(パソコン通信という、電話回線越しの通信システムは存在していたが、そういう歴史は各自自習しておくように。先生からは以上です)
スタンドアロンなマシン ── 。
入り口はそれぞれだろうけれど、機械語と呼ばれる16進数の羅列を直接コーディングするところがだいたいのゴールだったように今は思う。
機械語というのはおよそアセンブリ言語と呼ばれるものに等しい。
コンピュータ言語の話はこのくらいにしておこう。(気になる人は放課後、先生のところに来なさい)
僕の家は当時、相当に貧乏だったはずで、つまるところ僕は3歳以降、親にモノをせがんだことはなかったし、強く何かを希望したこともない。
あまりに何も求めないまま10年ほども居たからだろうか。
小学校の高学年でコンピュータに関する通信教育を受けさせてもらえた。
特に希望した覚えはないが、与えられた選択肢から選んだ結果、それを学んだ。
その成績を見ていたのだろうか。
およそ1年後、コンピュータは欲しいか、と尋ねられた。選択肢はYesかNoしかない。
与えられるものというのはだいたいこういうものだ。
僕はそれを否定するすべを持たない。
「Yes or No」という選択肢 ── それ以外の目標も、それを説明する術も、能力も、気力も、そしてもちろん何の欲も。
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実のところ、父上は、僕とコンピュータの親和性を、何とはなしに感じていたのだろう。
あの当時PCを(ろくにソフトもなしに)所有しているのは、大人にも少なかった。
僕はもともと機械(をとくに目的もなく分解してゆくこと)が好きだった。
目覚まし時計、TV、ビデオ、計算機 ── だいたいドライバが通用しそうな機械のネジにドライバを当てなかった試しはない。
一度、電子レンジの裏ぶたを開けようとしているところを発見されたことがあり「さすがにそれはやめなさい」と止められた。
基本的に、弱電装置(コンピュータや出力の小さなモータの類い)程度ならよいが、高出力の電子機器(家電品のうちでも大型で、マイコン基板の占める割合が小さいもの)は危険だから、という説明をされた気がする。
もちろん、分解した機械が元に戻らないと怒られた。貧乏なのだから当たり前だ。
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未だにコンピュータが好きだ。
未知の体系、謎の頭文字の羅列、不明な関連性、理解不能な概念。
まるで伏線だらけで意味不明な中二病アニメ映画でも見ているようではないか。
(特定の作品についての意見ではありません)
しかもフィクション内のそれらと違って、目の前のそれは実在する。
fin. の文字のあとにはなんら実用性のないフィクション内の不可解な伏線や概念は、登場人物とストーリィを傍観している人々を悩ませることはあっても、現実世界の僕たちを救うことはない。
コンピュータシステムにおける不可解は、理由があって意味があるから作用がある。
一見、複雑怪奇な迷宮に解くべくして解かれるように置かれた問題ではなく、親切そうで精悍な外見の中に真実、複雑怪奇な迷宮と解かれないようにして置かれた問題ともつかない謎がそこにはある。
まるで誰かが丁寧に作ったフィクション作品のように、それは絶対的なリアリティを持って ── あたり前だ。それは実在して ── いて、だから解かれたくない問題は本当に解かれないように作られていて、限られた糸口や関連性から、全体の情報を補完しながらイメージを組み立てるしかない。
なぜといって、セラミックに包まれた複層構造の電子回路上を流れる電子なんて、僕らに見えるはずもないのだから。
それはおそらく、僕自身の思考傾向にも適合していたのだろう。
僕は目に見えないものを半ば視覚的に感覚することを昔から得意としていたようだ。
いや、幽霊とか、そういうのではなくて。
あっ! 今あなたの肩に!
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たとえばコンピュータには5大要素というのがあるけれど、それらを視覚的に把握したところでさほど意味はない。
例えばハードディスク単体を視覚的に把握したところで、ハードディスクの機能や役割、それのもたらす恩恵について理解することはむつかしいだろう。それは他の要素を担うパーツも同様だ。
それぞれの要素の機能と相互作用、それによってもたらされる全体の機能が人に与える影響までをして、コンピュータの役割/仕事と考えられる。
概念的な全体と、抽象的な役割と、現実世界のハードウェアと、具体的な機能を、同時に把握できる人は、観察の範囲ではあまり多くないようだ。
ために一般的なソフトウェア(たとえば MS Office であるとか)で「思い通りにならない」という事象に対し、ときどき人は立ち止まり、立ち尽くす。
自身の「思い通り」がどのように実現しうるか。
アプリケーション設計者はその「機能」をどのようにカテゴライズし、どのようなインタフェイスを持たせ、ユーザがどのようにアクセスすることを予測しているか。
そもそも自分の願う「思い通り」は、コンピュータに実現可能か、実装可能か。
それを予測できないから、人はコンピュータを「ニンゲンと違って意思疎通が不可能なモノ」だと断定する。
たしかに複雑怪奇ではある。
理解しにくい思想を体現しているように観察されるかもしれない。
にもかかわらずそれは、人間が、人間のために作った道具だ。
自覚的/無自覚的を問わず人間偏重主義の人ほど、このトラップに引っ掛かる。
人間は理解できる/理解してもらえる/思い通りを実現するために力を合わせることが出来る。
そう彼ら(彼女たち)は思っている。
道具は所詮、人間以下で、融通が利かず、思い通りを実現するためには遠回りが必要で、力を合わせることなど到底不可能だとさえ思っているだろう。
人間賛歌。
しかしそれは他の人間というインフラを土台にして、踏みつけにして築き上げる類いの「思い通り」であることを、意思疎通というのが往々にして一方通行であることを、この人間たちは知っているのか、とも思う。
もちろん、それ自体を否定するつもりはない。
人間を土台にして人間であり続けることは人間社会では必要不可欠ともいえる適応で、それを拒絶することは誰も踏みつけにしないために身の回りの人間を最小限にするような、つまりは社会性とは正反対の方向性だ。僕を指さすのはやめてください。
よって、人間が人間社会を構成する上で、集団の原理に基づくありとあらゆる「よいこと」と「悪いこと」を含めてそれに頭のてっぺんまで浸りまみれてこそ、人間は社会的に人間であり、人間社会はできあがる。
けれども先に述べたとおり、人間が作らなかった道具は、これまでの歴史にはない。
すべての道具は、人間によって作られ、使われ、時に悪用され、あるいは無視される。
人間のために。
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なるほど。
意味不明な道具というのは往々にして思い通りにならず、言っていることも、使われる名詞さえも意味不明だ。そのうえ相手は満足な説明もしてくれない。親切そうに画面の隅に現れるイルカは、何の役にも立たないどころか処理を重くすることで有名だ。
では人間がそうではない ── 道具のように不便ではない ── と本気で信じている人間は、何を根拠に、何を土台に、その人間賛歌を築き上げているというのだろう。
意味不明な道具然とした人間を、人間賛歌の彼ら(彼女たち)は往々にして社会不適合者として切り捨てる。
なぜといって、意味不明な道具というのは往々にして思い通りにならず、言っていることも、使われている名詞さえも意味不明だ。そのうえ相手は満足な説明もしてくれない。
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コミュニケーションツールについて見識高い方々があれこれ言う時代も終わろうとしている。
僕は未だにLINEも使わないので、そういうものには疎いままだが。
意味不明なモノは、しかし、こちらに取り入ろうと躍起になったりしないし、こちらを見下すために躍起になることもない。
ネットワークを構成して、集団の規則に合わない個体をはじくあたりは、人間のそれに似ているが(苦笑)。
意味不明は社会に出ればいくらでもあって、それと手を取りダンスを踊れるくらいにならないと、渡世に溺れ窒息仕掛かることもあるだろう。
そのようなわけで、高校に進学する姪にコンピュータを贈ることにした。
誰かに何かをプレゼントすることには慣れていないので、妹に相談しながら。
父上が買ってくれた、大きくて重いマシンよりずっと高性能で、ずっと安い。
(FDドライブが「ガショガショ」とリズムを刻むこともない)
一見便利で、有能そうで、お洒落でキラキラしていて、その実、腹黒いのではないかと疑わしいほど意味不明な悪魔の道具を。
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僕は道具が好きだ。
人間のために働く、人間の作った道具たち ── 。
<ナデナデしてくれ〜>
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[NEXUS]
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[Engineer]
:青猫α:青猫β:
[InterMethod]
-Diary-Ecology-Engineering-Link-Love-Memory-Stand_Alone-Technology-
[Module]
-Condencer-Connector-Convertor-Generator-
[Object]
-Computer-Human-Tool-
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:ひとになったゆめをみる:
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