211103
使用しているサードパーティデバイスの設定が消える。
かれこれ3回目になる。
具体的にいうと Logicool のマウス、G604というモデルの設定アプリケーションがときどき不具合を起こして、設定ファイルが初期化される。
いろいろな外部装置を使ってきたし現在も使っているが、ここまで頻繁に消し飛ぶものも少ない。
その上、一度設定したデータのバックアップや復元の手段がメーカ側では一切用意しておらず、情報も公開していない。
「diNovo Edge」というキーボードや「MX−R」というマウスなどは、高価だったけれど非常に優れた製品だったので比較的評価の高いメーカではあったが、この数年は似たような製品ばかりリリースしているしドライバや設定用アプリが(単一メーカなのに)林立していて、どうにもユーザ経験をひたすら悪化させる環境を構築しているように観察される。
おそらく製品の性格に合わせて、ビジネス向けとホビー向け、ゲームユーザ向け、廉価版、といった具合にチームが分かれてソフトとハードを企画/製造しているのだろう。
結果マンパワーが分散し、似たような製品が立ち並び、ユーザは買うときもどれがいいのか迷い、使ってみたものの素晴らしいとは思えなくなるのではないだろうか。
たとえばマウスなら、ハイエンドモデルから廉価モデルまでのグレードを複数用意しておけば、ゲームに使おうがビジネスに使おうが、そんなことはユーザが決めることなのだ。
個人的には複数のホイール(2〜3)がマウスに装備されていたら相当に高機能だろうと想像するのだが、そういう製品は少ない。結果として、サードパーティデバイスが机の上にあふれ始める。
椅子やキーボードでも、ただチャラチャラしているだけの製品が「ゲーミング」として売られているが、ゲーミングデバイスの定義は見た目がチャラチャラしてオモチャっぽい、ということではないような気がする。
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とにかく設定ファイルの目星はついたのだけれど、いかんせん管理アプリケーションは、そのクラッシュの時にデータを消してしまう。
こういうときにOSの自動バックアップが役立つのだけれど、ノートPCを買ったばかりに、ストレージが貧弱で、TimeMachine(Mac の自動バックアップシステムの名称)が機能していない。
そのためにNASを購入してあるのだが、NASを設置するスペースが必要で、そのスペースの確保のために書類キャビネットを書斎に設置する必要があり、書類キャビネットを設置するために書架スペースの工事を完了させる必要があったのだ。
すごい遠回りだけれど、これが僕の日常である。
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仕方ないので、保管庫みたいになっている、暫定器材室(ルータなどが保管してある)にNASと外付けHDDを設置し、ルータに接続した。
購入したのは Synology DS920+ である。
こっちはメーカページ。
こっちは密林ページ。
当然ながらNASキットにHDDなどのストレージは一切含まない、本体だけの値段なので、正直ハードルが高い。しかし挑んだ、そして跳んだ。
何故といって、僕がノートPCを買ってしまったがばかりにLANは無線が必然になってしまい、Wifi ルータを Synology の製品にしたばかりに、外付けHDDドライブさえ(ルータに接続した他社製品を)マトモに認識してくれなかったからである。
起動して、初期設定を終えた。
キャッシュ用のSSD、1TB×2と、増設用メモリも購入して接続した。
Wifi ルータの頃から、管理ソフトがいかんせん、素晴らしいとは思っていた。
NASの管理ソフトを立ち上げて、これはこれで間違っていなかった、むしろこれがいいんじゃないか。こういうのが欲しかったのではないのか。と今は思っている。
SHRという、RAIDの上位互換のような独自の仕組みをミドル/ソフトウェア側で用意しているようで、複数のサイズの異なるHDDであっても、無駄な領域を作らず、データの復元性を維持する。
管理ソフトはブラウザベースの仮想デスクトップを提供していて(ただでさえ狭いモニタの中で、表示領域が限られてしまうが)非常によくできている。
自動アップデートはしてくれるし、アドオンは豊富だし、いずれも申し分ない速度でバージョン更新があり、セキュリティもかなり高度に、かつ僕のような素人でもなんとかついて行ける簡略設定も用意されている。
まさに至れり尽くせり。その上、ハードを増設することもできる。
今回、たまたまNASのメインシステム側はSSD、1TB×4を接続したのだが、大容量HDDのほうが適切だろうと結論した。
しかも、NASに接続した他メーカのHDD(こちらはRAID10で駆動している)の転送速度がものすごく速くなった。
ルータに接続していたときは、USB2.0 みたいな速度だったくせに。
これで安心してデータのバックアップが可能になった。
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しかしよく考えて欲しい。
そもそもこんな駆け足でNASを設定することになったのは、TimeMachine が必要になったからではあるが、そもそもマウスのドライバの設定が蒸発しなければ、急を要するものではなかったはずだ。
つまりマウス(のソフト)が ○!#^%*××○@!!!でなければ、こんなに慌てる必要はなかった。
でもいいんだ。もうこういうの、アタシ、慣れてるから。
最初はみんなカッコいいこと言うんだけどさ、たいていはすぐ、自分の欲で突っ走るんだよね、自分のことしか考えてないんだよ男って、だからアタシ、もう慣れたの。(誰?)
ちなみに現在の入力機器は、
(現行 MacOS用のドライバが1年ほどリリースされていないので、デフォルト設定のままの、ちょっとした不燃ゴミ)
(最初に記述したとおり、MX−Rを復活させてもらった方がよほど良いと思える製品。とにかく設定ソフトがひどい)
(ソフトは改善の余地もあるが、不具合はほとんどない。そして本体が可愛いく高機能)
の3つ。
最後のクイッキーズというデバイスは、ホイールとボタンが8つあるだけだが、機能切り替えボタンも(かなりのチャンネル数が)あるし、アプリケーション自動判別による切り替えもある。
液晶が可愛くて便利である。縦置きにしても逆置きにしても、設定によって表示方向を変えてくれる。
すごくユーザ思いのソフトなのだ。
これに引き換え、Logicool のそれは「どうだい、すごいだろう?」と、とても自慢げな割に、やっていることは標準以下。
Razer のそれは、フラれたか、自然消滅したカップルのそれに近しい。絶縁しているのだ。
もしもソフトが Synologyほど、とまではいかずとも、せめて Xencelab 程度にユーザフレンドリィな思想でリリースされていれば、Razer のデバイスはほとんどすべてのショートカットからファイルやブラウザの操作を自動化してくれるはずなのだが、以前使用していたほぼ同様のデバイスも売るだけ売って、そのうちドライバの更新を停止したので期待はしていない。
製品価格が高くても良いから、ドライバの更新が有料でも良いから、可能な限りドライバを更新して欲しい。
キーボード(diNovo Edge for Mac)だってマウス(MX-R)だって、2つずつ結局買ったのだから。あまりにも気に入って、生産終了されるのが怖くて、めっちゃ高いけれど買ったのだから。
(結局、ドライバの更新停止のほうが早かった)
一方の Synology の製品は、最初から高い。
(ちょっとしたPC程度のCPUを制御用に搭載しているので当然だが)
Wifi も、最新規格より格落ちしているが、それでもルータとしての信頼をソフトウェアのアップデート頻度が示している。
NASも、値段もそうだが拡張性の高いモデルを購入した。
ちょっとソフトが高機能すぎて面食らっているのが現状である。




