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そして誰もいらなくなった。
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~ And then there were no needs. ~
Written by Bluecat


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180425

 雨のち晴。

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 以前、あるネットゲームで知り合って、そうこうするうちに私に恋した人に話したことがある。
「AIは、肉体労働から人間を解放するより先に、知的/知識産業を席巻するだろう。もしそうならなければ、単純に適性を超越した制御がなされていることになる」と。

 そのとき私が喩えとして言ったのは「既定の枠を持っていて、その中での大量の情報を処理する業務、たとえば司法関連なんて最適だろう」ということだった。

 ブログでも書いたことがあっただろうか。
 よく覚えていないのだけれど。

 これはコンピュータの特性を考えるとしごく自然である。
 入力され、演算し、出力する。
 このメモリとCPUさえあれば(局所的ではあるが)完結する基本動作が、コンピュータの能力である。

 現実世界で歩いたり、あるいは誰かと会話するというのは、非常に複雑な処理の上に成り立つ行為だ。
 もちろんそこにも「出力←演算←入力」のループは存在する。
 しかし情報の処理だけで済むルーチンと、それを現実世界で遅滞なく処理しうるルーチンというのは、求められるハードルの高さが異なる。

 なにせ現実世界では物体が存在し、それに対してミスなく(補正し続けて)アクセスする行為は、枠組みを超えた外力に対する処理も不可欠で、ために無制限に複雑化しうる。

 たとえば誰かと会話をしている最中に、他の誰かが割り込んできた場合。
 たとえば走っている最中に、着地した場所が柔らかく沈みこんだり、動いたりした場合。

 ところがAIがたとえば陪審員をする場合は、情報の入力とその判断だけで処理が終了する。
 情感豊かにエンターテインメントに興じるタイプの人間が(そうそういるとは思えないが仮に)いても、情感を理解せず、そこから入力される値と法を規定した(多種多様かつ複雑怪奇な)文言や(長々積み重なって検索も困難な)判例から導かれる境界条件によって論理演算ができるだろう。

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 法というのは言葉とその言葉を用いることで表現される概念によって成り立っていて、一文がどんなに複雑であっても、一意的な価値にたいしての線引きが明確になされることになる。
 言葉というのは、単なる記号だけれど、記号を組み合わせることで記号そのもの以上の意味を持つ。
 たとえば「言葉」という言葉は、文字だけでなく音声なども含めた「他者に伝達可能で再現性の高い記号や信号の連なり」を意味している。
「言葉」という文字列は「言葉」という文字列(記号)でしかないが、そこに含まれる意味は、その文字列という記号を超越して(あるいは無視して)存在する、ということ。知的生命体の皆さんには当たり前ですね。

 法はそのなかで、言葉によって物や行為や概念を明確に規定し、そのありようの合否を規定し、適切あるいは不適であった場合の処遇を規定するものである。
(どうぞここに羅列された記号から、うまく意味を抽出できる人が一人くらいはいますように)

 その一部に法律があり、国家が司法機関をもって裁定をするわけではある。

 それらの法は、言葉が概念や意味という曖昧模糊としたものを含んでしまうがために人間を困惑させ、あるいは境界条件を明確にしようとするために複雑怪奇になりがちである。
 しかし複数の意味を含む場合であっても、その境界条件を明確にできる(むしろそうせざるを得ない)コンピュータの場合、どれほど言い回しが複雑になろうが(仮に(カッコ)がいくつ入れ子になろうが)判例のデータベースがどれほど大量であろうが、短時間のうちに与えられた値が「論理式における最適解の範囲内かどうか」を判定するだろう。

 人間は、情感や情状、経験則や世相に応じて、その解を採用するかどうか、また解に至る過程を解析し(あるいはさせ)条文などの解釈に変位を加えるかどうかを考えるだけで済む。

 機械が故障した原因を調べて分解修理したり、知り合いと道端で世間話をしたり、誰かに代わって買い物に出かけたり、人間に代わって自動車を走らせるより、よほど安全で簡単にそれをすることができるのである、本来は。

 でも、世の中からいきなり弁護士だとか裁判官だとか陪審員だとかをAIに替えたので不要になりましたみなさんさよーならー、とはいかない。
 なぜなら彼らも仕事だから。
 それに「機械に自分の法的合否を判定される」ことに対して、人間がそれを許せるかどうかという問題もある。

 結果として、既存の知的/知識産業においてAIが急激に浸透するよりは、より高度ではあるけれど物理的負荷の高い肉体労働に利用されるのだろう、と思っていた。

 でも、実際は未知の知的/知識産業での足場を固めつつある。
 たとえば研究開発などがそうだ。
 確かに人力よりはるかに効率が良い。

 そしてやがては人間のグローバルシミュレートも可能になって、確率的な範囲を持った大勢がどういった動向にあるときに、どのようなニーズが潜在し、どのような具現によってどんな方向性に導くことが可能か、といったモデル構築もできるだろう。

 当然、人間と付き合うよりも、AIと付き合う方が、快適で、安全で、割安で、便利で、安心、ということになる。
 少なくとも僕は、AIが友人や恋人になるとしても、まったく違和感を感じない程度には鈍感だし、人間よりもいいんじゃないかと思っている。

 あるいはそうした「AIと意思疎通ができる人間であること」は、最先端デジタル機器を使いこなす人間がそうでない人間から見ると特殊であったように、ある種の特別な能力としての(あってもなくてもどうでもいいような)地位を獲得するかもしれない。

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 個人的な事情でゲームを継続してプレイできなくなったため、ゲームで知り合った彼とは疎遠になってしまった。
 もっとも、たびたびメールのやりとりをする関係ではあったのだが、私のプライベートがあまりにも多忙になってしまって(それゆえゲームもできなくなってしまって)返事をしていないのである。

 ちなみに「彼」と書いたのは誤字ではない。
 ゲームをプレイする時その多く、私はプレイヤーである自分を女性として演じている。
 女性を演じてもモテになる、というのも僕にとっては比較的容易に思えることなのだけれど、そのあたりについてはまた後日に。








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