■来客
これは一大事です。
急いで部屋を掃除しつつ、おやつを用意。
活きの良さをアピールするため金魚の餌はスキップ、花を飾って準備万端。
■参戦
『魚カルタ』なるもので遊ぶ2人の元へ、読み手として私が呼ばれました。
魚の模様から、何の魚かを当てるというヤツですね。
ひとしきり遊び終えると、次はパパが1人でやれとのこと。
んー、全部即答できてしまう。
自然に間違えなくては。
手を抜いているのに気づかせないのが、プロの親としてのミッション。
■選択
ここでアジとイワシを間違えるのは素人。忖度がバレます。
カサゴとタイなど、スーパーでよく見かける系は避けるべき。
私のチョイスは、ヤマメとキス。
全然違いますよね。
でも大丈夫。
海魚にはめっぽう強いけれど、川魚にはちょっぴり疎いお父さんという演出です。
勝ち誇った子どもたちの満面の笑みが、計画の成功を示していました。
■ヤマメ
稚魚が成体となるまで、ほんの数年。
大人になって海に降りたものは『サクラマス』となり、ずっと川に留まったものは『ヤマメ』となります。
個体の選択は予想できず、その道を選んだ理由は誰にも分かりません。
ヤマメとは何の意義であらう。或人は山に居る美しい魚であるから、山女と書くと云うし、或人はヤマメには雌がなくて、雄ばかりであるから、ヤモメ即ち鰥(やもめ)であると云ふ。実際に此魚をヤモメ又はヤモと東京附近の山間部で言つて居る。然かしヤマメの語源は一寸験(ちょっとしら)べ難いことと思ふ。
田中茂穂 (近代魚類分類学の父)
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