■問題

直接話法から間接話法に書き換えなさい。


(直接話法)
He said, "I shall not be living here much longer."

(間接話法)
He said that he would not be living there much longer.


模範解答では、shall の代わりに would(will) を使うのが正解となっています。

補足解説は次の通り。


「shall は話者の意思を示し、話法を変えることによって人称が変わるとき、それに応じて will shall を変えなければならない場合もある。」


この説明で理解できる中高生は、この世に存在するのでしょうか。

 

■shall

shall は、「運命」と直訳するとニュアンスがつかめます。


"I shall not be living here much longer."
これ以上ここで暮らすような運命に私はないんだ!

「そんな風に運命はなっていないんだよ!絶対に!」という、話者の強い意思を示すのが shall です。

shall を使うのは、特別な意志を込めたい場合であって、現代(特に米国)ではあまり使われません。


You shall have the answer soon.
お前(汝)はもうすぐ、答えを知ることになるであろう。

「話者はそういう運命を予見している」といった仰々しいニュアンスが、shall には込められているわけです。

ここで shall の代わりに will を使っても意味はほとんど変わりませんが、ニュアンスは失われます。

You will have the answer soon.
答えは、すぐに分かるでしょう。

だいぶ軽いですよね。



■間接話法

間接話法とは、一種の要約です。


He said, "How sorry I am!"
→ He said he was very sorry.

She said, "Don't do such a stupid thing! Why are you always …xxx※△□○!……"
→ She told me not to do so.

I said, "Why Jpanese people!"
→ I said japanese were weird.


話の要点のみを簡潔に整理するのが、間接話法です。

ここで、はじめの例文に戻ります。


(直接話法)
He said, "I shall not be living here much longer."

要点は、「彼はそこに住まない」ということです。

(要点)
→he will not be living there.
※shall「そういう運命なんだ!」のような強調表現は排除

(間接話法)
→ He said that he would not be living there much longer.


直接話法における shall が、単純未来を表す will(would) で代用される仕組みです。



もう少し詳しい話↓


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