■親の学歴と経済力

子どもの学力には、親の学歴や経済力が大切などと言われたりします。

確かに大きな統計に基づけば、一理あるのかもしれません。

一方、ご家庭と深く付き合いつつ、そのお家の子どもの勉強を見るというミクロな仕事に就く私には、やや違った側面が見えています。

今日はそのことを、少しお話ししようと思います。



■思い出

昔々の大昔、大変にご裕福なご家庭に招かれました。

出迎えてくださったのは、ご高名なお父様、昔ながらの良妻賢母といったお母様、美しい子どもたち。

毛並みの良い大きな犬が、家族の幸せを象徴しているように見えました。

ここは天国かなと。


受け持った子は良い子でしたが、学業には少々問題があり。

あらゆる手をつくし、必要なものは全て与え勉強に向かわせるも、親の意図とは正反対の方向へ進んでしまうとのこと。

およそ手のついていないであろう新品の参考書がズラリと並ぶ本棚を見ると、私は思わずにいられませんでした。

ブックオフかなと。



■潤沢

多様なご家庭を見る中で、私は共通する一つの事実に気が付いています。

子どもを前進させるのは、潤沢ではなく、不足であると。


欲しがってもいない問題集を買い与えても、ときめく子は少ないでしょう。

行きたくもない塾に通わされても、やる気を出すのは難しいはず。

求められるより先に何か与えることは、欲求の湧き出る泉に栓をしてしまうことです。


「欲しいものがある」
「必要なものがある」


情熱の裏には、いつも渇望があるはずです。




C.O.D. Club  〜本を売るならbookoff〜




 
 

にほんブログ村 受験ブログへ
にほんブログ村

 
読者登録してね