■すれ違う2人
ある男子高校生は、私の生徒です。
勉強は苦手です。
付き合っている彼女は、同じクラスのパキパキの優等生。
定期テストの平均点を釣り上げて、彼を苦しめるのだそう。
会ったことはありませんが、話を聞く限りとても真面目で、彼にもっと勉強をして欲しいそうです。
どうもこの彼女に、私は監視されているような気がしてなりません。
■雑学
男子高校生は割と雑学が好きなので、それらしい話をたくさんします。
もちろん、ちゃんと数学や英語も教えているのですが、雑学の方が面白いようで、そちらの話ばかりを彼女に伝えている模様。
彼から聞くところによると、「また、あの家庭教師の先生?」と言われるとのこと。
何でしょう。
警戒されてる。
■分別
彼には、伝えて良い雑学と、これは言わない方が良いという雑学とを、分けて教えるようにしました。
どうしようか際どいものもありますが、相談の結果、「思い切って言ってみよう」となったものについては、彼女の反応を聞いてみます。
私「どうだった?」
彼「めちゃめちゃびっくりしてました。」
この場合、われわれ男子チームの勝利となり、私たち2人は、言いようのない無意味な幸福感に包まれます。
真面目な彼女は成績優秀で、将来学校の先生になりたいとのこと。
本当に素晴らしいと思います。
「学校の先生やめて、家庭教師にしたら?」という冗談は、決して伝えてはならないと、彼に念押ししてあります。
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