久々のブログ更新ですが閲覧注意な内容で恐縮です。
 2026年1月8日に川崎市立多摩病院に前年12月9日に受けた検査の結果を聞きに伺いました。下された診断はタイトル通りです。「性格のマイルドな」というのは「今すぐ治療が必要な状況ではない」という意味で所謂〔いわゆる〕「経過観察」になるということ。

 

 

 がんとは細胞分裂の際に遺伝子が突然変異を起こして正常ではない細胞が発生しそれが腫瘍〔しゅよう〕という形で身体の機能を阻害し死に至らしめる病である。人間の体内では常にがん細胞が発生し免疫機能によって排除されるということが起こっているがその免疫機能を超えてがん細胞が増殖し優勢になると「がん」という診断が下されるということのようだ。私の場合は第1回目の昨年の検査の際に「微量の正常でない細胞が見られたががんとは言えない」と言われていたので今回はその「正常でない細胞」が量的に「がん」と呼びうる割合で見られたということなのだろう。
 がんではあるがさしあたり治療はせずに経過観察になるというのは現状において明確な症状がなく普通に日常生活を送ることができることと抗がん剤とか放射線による治療を行った際の身体的・時間的・経済的負担と治療効果を考えるとそこまでする段階ではないということである。(因みに保険の利かないレーザーを使った先進医療でがん細胞を消すことはできるが百万円以上かかるらしい。)「転移の可能性は低いということですか?」と医師に確認すると「それを含めての話です」とのこと。もちろん私のがんの「マイルド」な性格が豹変〔ひょうへん〕する可能性もあるのでこれまで同様3か月に一度の定期の血液検査は続けるということで検査結果の聴き取りは終わった。
 「がん宣告」という極めてシリアスな(カタカナで書くとあまり深刻な感じがしないが)場面であるので医師もそれなりに緊迫した面持ちで(とはいえ落ち着いた感じで)話してくれた。前の受診時の若い先生(20代?)ではなくもう少し年上(30-40代?)の先生が話してくれたことにそれなりの配慮を感じる。
 こちらとしては前回の腫瘍マーカー(PSA)の値がかなり高かった(基準値約4000のところ以前は約5000だったのが7000になっていた)のでもしかしたらこういうことになるかもなと覚悟していたのでそれほど驚きはなかったがやはり「がん」と言われると嬉しくはなかった。ああいろいろ考えなければいけないことが出てくるなあ。とりあえず控えなければならいことが増えるだろうなとは思った。こういう報告を一応しなければいけないこともそれなりに面倒であるがまあそれはしてしまえばそれまでなので何とかなるだろう。周りに心配をかけるのがやはり気持ち的にはよろしくないというところである。
 「がん」を宣告はされたが私は「患者」なのだろうか。そこのところがよくわからない。とりあえず普通に生活してよいようなのでそうすることにしている。今のところ生活の中で以前と変えることにしたのは一日に数本吸っていた煙草を吸わないことである。煙草はもともと自宅ではまったく吸わないが基本的に外出した際に吸うことがあり一日に換算すると1,2本吸っていたのであるがこれをとりあえず控えることにした。世にいう「禁煙」であるが個人的には煙草をやめるという気持ちではなく煙草を吸わなければ体がどうなるのか試してみようという実験の意識が強い。煙草を吸うと体内に入り込んだ異物を排出するのに体がその分頑張っていただろうしその頑張りをなくしたらどうなるか。その分免疫機能がよく働いてがん細胞が減ってくれるのではないか。そんなことを考えている(ちょっと期待している)が医者に「がん細胞が消えることはありますか」と訊くと「ありません」とバッシーンと言われたのでおそらく医学的見地ではそうなのだろう。たしか前立腺がんの場合は罹患後に治療しないで数十年も生きて90歳以上の高齢で亡くなるケースもあると聞いたことがある。いわゆる生存率が高いのでステージが上がらなければ5年生存率は非常に高いそうだ。(そういえば自分が何ステージなのかを訊くを忘れた。)
 そういわけで煙草は控えお酒は月にお猪口一杯にして3か月程経ったが体に特に不調はない。ただ明確に感じるのはお酒を飲んだ時のアルコールの残り方がかなりはっきり感じられることである。ほとんど飲まなくなっていて体がアルコールに敏感になっているのかアセトアルデヒドを強く感じるようになっているのかお猪口一杯でも翌日にお酒を飲んだ感が強く残る。それだけ以前は体に負担をかけていたということでもあるが今は年齢のこともありそういう負担は避けるべき体になっているということなのだろう。それは体からのサインということなのだ。
 もしがん細胞が消えることがあれば酒も煙草を少しはやろうと思っているがまあ今のところは諦めの境地でその代わりにできることをやることにしようと思っている。無病息災が何よりだが一病息災というのもある。(私の場合大腸の件もあるのでニ病息災だが。)そういえば煙草を吸わないことで体重が増えることを期待してはいる。5年前から毎年ポリープ切除をしていて食事も変えたからか体重が10キロほど減っている。というか食べても体重が増えない。正直太れないのが悩みである。今のところ胃腸の調子は上々なので今後の体の変化が楽しみである。
 以上ご心配をおかけしますが検査結果のご報告でした。



付記1
 写真は昨年12月の検査入院の際の朝食と病院6階からの眺望。前回に比べて食事の味は少し良いように感じられた。

付記2

 私も他人の仕事が遅いときに「彼らは仕事の進め方がマイルドなんだよな」と非常にオブラートに包んだ言い方をすることがあるのでこの医者の言葉遣いは理解できた。

 

付記3

 体重が落ちる場合に心配なのは筋肉が落ちることである。所謂サルコペニアというやつで高齢になって筋肉減少が著しくなると運動能力が衰え日常生活に支障をきたすばかりでなく大怪我の原因になって死期を早める。毎日ストレッチと筋トレ週一のジョギングを行っているがもともと体を動かさないと気持ちが悪くなる質〔たち〕なので効果はともかくストレス解消にはなっている。

 

付記4
 つぶやいた曲。
 カーペンターズのエド・サリバンショーでのライブパフォーマンスである。冒頭は最初のヒット曲「Close To You」。

 

 

 カーペンターズといえば妹のカレンが拒食症で若くして亡くなり衝撃を与えたが彼女らはもともとジャズのインストゥルメンタル・バンドとしてスタートしカレンはドラム担当だった。ポップスグループとして再スタートし売れるようになってから彼女はボーカルとしての役割を期待されたためドラムから離れることになりそれが多少なりとも彼女の病に影響があったようだ。私も日本公演での彼女のドラマーとしてのパフォーマンスをテレビで見て不思議に思っていた。というよりもっとスターとしてボーカルとしてあの美しい歌声を聞かせてほしいという思いを強く持った記憶がある。カレンは「歌うドラマー」を自任しドラマーとしての自負が強かった。実際彼女のドラムのパフォーマンスは非常に優れていると思う。タッチは軽快だが非常に心地よく聴く者の期待にほんのわずかに先行し待ち構えているような爽快さがある。ある有名ドラマーによれば彼女はポケット(日本語で「ツボ」ということか)がわかっているとのことで専門家からも高く評価されていた。しかし当時のファンからはステージの前面に立って歌うことを期待されプロデューサーやレコード会社もその方向に動いてしまった。要は彼女の才能にファンがついていけていなかったのである。私もそのファンの一人である。
 カレンがドラムを叩くようになったのは十代前半でいくつかの楽器を与えられてモノにならなかったので周囲はあまり期待していなかったらしいが楽器に向き不向きはあるのだろう彼女はドラムにはドンピシャ向いていたというわけである。(私ももっといろいろ試してみればよかったw)
 まだ二十歳そこそこのカレンのパフォーマンスに感嘆しながら彼女の遺していったものを感謝とともに享受するばかりである。