『グラスホッパー』
伊坂幸太郎/著 角川書店 2004

妻を殺した男への復讐を企てる鈴木。そして二人の殺し屋、鯨と蝉。3人の物語は次第に一つの方向へ…。

『ゴールデンスランバー』を読んで、伊坂さんの話の巧みさに惚れました。今回もやられました。

途中で話が読めてはくるんですが、伊坂さんの小説にはさらにその先の驚きがある。そして笑ってしまうくらいに、巧みなんですよね。

話の内容は物騒ですが、最後にはしっかり希望がある本でした。
タイトルが「本と雑誌と新聞の未来」ということで、購入してみました。

アマゾンから発表された電子ブックリーダー「キンドル」が、書籍に取って替わるか、という内容。

知りたいことはほとんどインターネットでわかる時代。本当に書籍はなくなってしまうのでしょうか。

私自身、ネットに頼っていながら、表向きは本が一番と言っている。じゃあ本がネットに勝る良さとは?

誰かが、何年かしたら紙というものがなくなって博物館なんかに展示される、なんて言ってました。

私はやっぱり、小説を読んでてその厚みを感じながらあと残りがどれくらいって思ったり、絵本の先を楽しみにしながらページをめくる音とか、そういうのが失われるのは寂しいな、と思うのですがどうでしょう?
久木綾子/著
新宿書房 2008

山口県瑠璃光寺にそびえる五重塔。この塔の木材に記された墨書から物語が始まる。嘉吉2年(1442)、この書を記した27歳の若者は何を思っていたのか。

塔の本ということで読んでみました。笑。ふと思い立って読んだりした本が良いものだと、とても嬉しい気分になります。著者の久木さんはこの話を書くために20年近くを費やされたそうです。その価値あり、ずっしりと重みのある話でした。

左右近という青年を中心に物語は進んでいくのですが、どの人物にもドラマがあって、どこも手を抜いて書かれてない、どこも手を抜いて読めない。

最後に『見残しの塔』というタイトルの意味がわかります。今度山口県に旅行に行こう。