今日1月20日は大寒ですね。
一年で一番寒いと言われる時ですが、
その大寒の日に生まれた「大寒の卵」をご存知でしょうか。
寒いこの時期、鶏は水を飲む量が減少する反面、
飼料を多く食べようとするそうです。
卵の数こそは減りますが、普段よりも栄養価が高く、
味も濃厚でおいしい、滋養に富んだ卵が産まれます。
また、このころは、
「鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)」といわれ、
鶏たちが卵を産み始める(卵を抱き始める)時期なのだとか。
食べ物は何でも命をいただくものですが、
「大寒の卵」が生気に満ち溢れていると珍重された理由は、
このあたりにもあるみたいです。
「寒卵」は俳句の季語でもあり、
滋養と正気に満ちたももの食べれば、
もうすぐ春がやってくるような、
そんな気になるものでもあったのかもしれません。
他にも大寒の時期にまつわる言葉には、
仕込みに日数がかかるぶん、美味しく仕上がる酒や味噌の「寒造」
寒さをものともせず練習を重ねる「寒稽古」「寒泳」など、
寒だからこそ、寒なのに、のニュアンスが感じられます。
季節感が感じにくくなっている現代ですが、
言葉や風習からは、
教えられる気がします。
立春まであと2週間ほど。
少し昔の自然のままの生活を思い、
寒いからこその暮らしを、意識してみたいと思いました。