アドラー心理学では、人間の行動を

「不適切な行動」
自分の要求を通すために、相手や周囲に迷惑をかけたり、傷つけたりする行動

「中立の行動」
他者に迷惑をかけたり、他者を傷つけたりしないが、八つ当たり的に、自分自身を傷つける行動

「適切な行動」
意図的に他者や自分を傷つけたりしない行動。「不適切な行動」と「中立の行動」以外全部の行動。

に分ける定義があります。

アドラー心理学では、人は社会に適切に貢献するという行動によってのみ 社会の中に「居場所」を作ることで、満足して、幸福になると考えています。

その「幸福になる」という目標に対して、不適切 中立 適切な行動と分けて考えるのです。

不適切な行動をとり続けると、不幸になるし、適切な行動をとり続けると幸福になるわけです。

まあ、大まかに考えると、自分の要求を通すために他者に迷惑をかけたり意図的に傷つける行動を不適切な行動、

それ以外は、適切な行動(学問的に詳しくいうと中間の行動というのもあるのですが)と捉えると、人の行動が実によくわかるようになります。

特に「当たり前の行動は、とても適切な行動なのだ。」と気づくと、人を見る目が優しくなるし、自分を見る目もよくなると思います。

つまり、人は、ほとんど適切な行動しかとっていないということです。

不適切な行動を取られた時に、つまり、意図的に迷惑をかけられたり、傷つけられたりしたら、思わず傷ついたり、怒って反撃したりする(しなくてもいいのですが)のは、ごくごく自然なことなのですが、

相手が、適切な行動の範疇なのに、傷ついたり、悲しんだり、怒ったり、さらには、反撃してその相手を傷つけようとする人がいます。あるいは、傷つけてでも、相手を操作しようとする人がいます。

これは、その人の中に、不幸な認知パターンがあること、不幸な行動パターンがあることを示しています。

例えば、ドラえもんというアニメの登場人物であるのび太のお母さんは、「早く宿題をしなさーい。」と怒ったり、怒鳴ったりしますが、

よく考えてみてください。「宿題をしない」というのび太の行動は、不適切な行動ではないですよね。誰に対しても意図的に迷惑をかけたりしていませんよね。

のび太の「宿題をしない」という行動が、お母さんの期待外れでガッカリして、のび太に主題をさせるという 操作的で支配的な目的のために、怒って、怒鳴ったのです。

お母さんは、「ガッカリ」という一次感情を、怒りという二次勘定で覆い隠して、支配的な攻撃行動をとってしまったのです。

どうしたらいのでしょう?

このような、叱ったり、攻撃したり、イライラしたり恨みに思って悶々とする:二次感情を使う方法をやめるためには、

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