梅丘の住宅街の中に杓子稲荷神社という小さな神社があります。
いつもは自転車で通り過ぎてしまうのですが、
境内にきれいな梅の花が咲いていたので寄ってみました。
この神社は小さいながら実は歴史が古く、
室町時代、足利管領の下で権勢を響かせていた吉良氏が、
世田谷城の鬼門鎮護として伏見稲荷を勧請したことに始まるということです。
杓子という神社の名前には、杓子の食物を掬う(すくう)は救うに通じ、
全ての病難・災難を祓い、福徳円満、長寿開運、万福招来の象徴という意味があるとのことです。
また、神社の前の細い道は実は古道で羽根木から中野方面につながる鎌倉街道の一つだったようです。
境内には江戸時代後期に植えられた「不老長寿の松」と言われる
背の高いご神木も生えていて、世田谷区の保存樹木になっています。
杓子稲荷神社は、小さいながらも世田谷の歴史を感じることができる神社です。
松本