「朧 雨」
さあさあと細雨しらむ朝
軒下で弧になる綿毛と
臨月の猫
溶け合いそうで融けはしない
われわれの輪郭
脆弱な自我が震えている
砂の味ばかり憶えている
そのぶん、星は美しかった
淡墨にじむ曇天
垂れこめる陰影など
梅の実と氷砂糖と
ぶ厚い瓶で漬けてしまおう
八月の訪れる前に
来るよ、本降り
産声をあげるために
仰ぐ種たち
同時多発ツイート連詩「やさしい雨」参加作品
http://togetter.com/li/515322
上記は字数制限のため、省略してあります。
また、Blog投稿の際に改題、修正しました。
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