公認心理師 過去問研究[1112] 第7回悉皆検討〈85〉実験心理 Weber法則 | こころの臨床

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第七回公認心理師国家試験問題(2024年3月3日実施)

問85  ウェーバーの法則の説明として、最も適切なものを 1 つ選べ。
1)  感覚量は刺激の大きさの対数に比例して増加する。
2)  刺激の大きさとその刺激の弁別閾の比は一定になる。
3)  感覚量はもとの刺激の大きさの「べき乗」に比例する。
4)  刺激には知覚できるかできないかの境になる強度がある。
5)  感覚を生じさせる対象に対する評価は心理的連続体上に分布する。 

 

 

 

解は、2

 

1)  感覚量は刺激の大きさの対数に比例して増加する。


3)  感覚量はもとの刺激の大きさの「べき乗」に比例する。

 

4)  刺激には知覚できるかできないかの境になる強度がある。


5)  感覚を生じさせる対象に対する評価は心理的連続体上に分布する。 

🐱参考論文:井上裕光「心理量-現状とその問題点-」『人間工学30-3』1994

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jje1965/30/3/30_3_137/_pd

(上記より一部転載↓)

ウェーバーは,刺激R(Reiz)とその増分△Rとを操作し,ヒトが異なる反応S (Sinneswahrnehmung)を示すための刺激は、刺激の種類によって一定の比として表現できること、つまり刺激の一定増分までの知覚は反応として表れずその比を刺激固有に表現できることを提唱した.さらに、このウェーバーの仮定を, フェヒナーは物理的連続体R(物理単位を用いて測定 きる刺激の連続体)と 心理的連続体S(刺激によって得られるヒト内部の反応連続体)という、2つの量的変数をモデル(図2)に導入して展開し,そ れら連続体間の関数関係を定めることを研究目的としたのである。

 

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