宗教学会発表の中での「宗教」概念のそもそもの問い返し | こころの臨床

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心理学は、学問的な支えも実践的身構えも、いずれも十全と言うにはほど遠い状況です。心理学の性格と限界を心に留めつつ、日本人が積み重ねてきた知恵を、新しい時代に活かせるよう皆さまとともに考えていきます。

2023;09.09,11:05-11:25

「宗教概念批判を捉え直す」藤井修平(東京家政大学)

 

宗教概念が明確でないという議論がある一方、実際には明確ではない「宗教」概念を基盤としての研究が行われているという実態があります。

この方の発表では、宗教概念批判をさらに批判(講評)する〈メタ解釈〉をされています。毎年度発表を継続されていると思われ、一定のファン参集者を獲得確保されており盛会でした。

 

例えば、先日紹介した、臨床心理学に絡めての発表などがそれら講評の中に含まれ、「宗教概念」の広がりを考えるために有益な提起ではあったように思います。

 

 

じつは…20年ほど前、某学会で生じた事件を題材に、一般的には「カルト宗教」とは見做さない事象を広義の「宗教」現象として捉える枠組みの拡張を敢行した研究発表を、にゃんはこの学会で行ったのですが、やっと時代が追いついてくれた…!?のかしら??。

 

 

たとえば、この発表の二つ前の枠(その間には津城寛文先生の発表があったのですが…)で聞いた、この発表(スキャンファイル⇩)は、「宗教」概念を拡張して用いておられる例ですね。

 

これは、「禁止」と書いてないので、全文を例として出させていただきます。

 

ビジネスの世界で会議レジュメのモデルはA41枚単票とのことを大手電機メーカーの開発部にいらっしゃった方に教えてもらったことがあります。

 

ご発表のメインタイトルが「経営の宗教学」なので、そのセオリーが(知人が教えてくれたようにごく一般的な慣わしなら)に則っておられるかも…と興味深く思いました。

 

 

 

 

さて、本日で年度終了、きりもよいので、昨年の日本宗教学会対面大会の報告は終わります。

 

実は他にもご紹介したい発表が数多くあったのですが、このブログの趣旨である、心理臨床の専門的な支援に少しでも役立てていただけそうな話題に絞ってのご紹介をいたしました。

 

 

明日と明後日のにゃんのまとめというか蛇足2回の投稿の後、4月3日からの午前0時アップ枠は、第7回公認心理師国試過去問の毎日連載となります。

 

「臨床つれづれ」はややランダムな投稿で、今後も継続していきたいと思っています。

 

昨年の日本人間性心理学会のご報告は、「臨床つれづれ」の中で断続的な連載となりそうですが、今年の大会の前までにを目標に、がんばってアップできればと思います。