宗教学会第82回大会パネル conspirituality研究の課題と展望 8/8 | こころの臨床

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心理学は、学問的な支えも実践的身構えも、いずれも十全と言うにはほど遠い状況です。心理学の性格と限界を心に留めつつ、日本人が積み重ねてきた知恵を、新しい時代に活かせるよう皆さまとともに考えていきます。

コメントと議論

 

(敬称略!)

コメンテーター:ヤニス・ガイタニデス(千葉大)

スピリチュアル、DS(Deep state)と陰謀論とは微妙な線引。

ニューエイジャーの失望。

~一般化できないのではないか?文脈の中で起こってきているから。

陰謀論のスピリチュアリティに共通性・コンビネーションの意外性が生じたのではないか?
江原は分析研究がされたが、細木は対象とならなかった。

千年王国的、ポストキリスト教。キリスト教ナショナリストが陰謀論を信じるようになった。

規範的キリスト教との対比。

陰謀論に対する考えをどの時点で聞くのかによって、回答が異なるのでは?

SBNR(スピリチュアルだが宗教的ではない)アンケート。

陰謀論者と心理や精神状態の異常についての議論が必要。

クロックフォード(2021)

「陰謀の謎で不平等をおおい隠す、階級と権力を語る方法」
陰謀論という言葉を使わずに、気候変動を説明する人の事例がある(2023)。

コメントへの応答・問い返し


辻:陰謀論をスピリチュアリティの下位カテゴリに入れる?

堀江:震災後、アセンション信奉者(徹底的にポジティブ)と陰謀論者(冷ややか)に分かれた。両者は、水と油のように交わっていなかった。

日本のスピリチュアルセラピスト。

SBNRだという人。

陰謀論を心理的に説明するのは排他的。堀江は、もともとフロイト研究者だった。

多かれ少なかれ、みんな〈病気〉?

孤独の中には、スピリチュアルな孤独もあるだろう。

 

伊藤:本来関わらないものが関わらされる。

現世順応型。一部だが、それでは収まりきらない概念が生じてきた。

スピリチュアリティにこのような要素があったとして、どこまでが陰謀論かという問題も。

 

栗田:構造的に思想を分けること。類型化。同じ用語を、誰が言っているかによって異なる。

 

辻:スピリチュアルな人はスピリチュアルな陰謀論を信じ、そうでない人はそうでない陰謀論を信じる。信じているものを陰謀論がどう補強しているのか。陰謀論者がスピリチュアルなことを採用したというわけではないと思う。


フロアから:

上野(上智大学):太田竜に迫害妄想があったのか?排他的と捉えることが排他的ではないか。

集団ストーカーの被害者の会。基本的には陰謀論。しかし基底には統失がある、と思っている。
高齢者はリスクが高いからというだけでは?

 

粟田回答:自分は太田を精神疾患で分析はしないという視点である。

第三次世界大戦、核戦争やる。14歳の経験。活動家、逮捕される、普通の人生には戻れない。揉めると、相手の思想にどう対応するのかで対抗しようとする。すべてを2分法で語る。しかし、それを実は信じていない。方略的。だから太田は精神疾患ではない。

 

堀江回答:たぶんdenialという現象が出てくるのでは。

 

島薗(発表者からの指名により発言):陰謀論と宗教(の現代的形態)との関係。

ファンダメンタリストの中に陰謀論が多いことと、今回の分析とどう繋がるのか。

 

堀江回答:福音派の傾向、だが、リーダー的な人でも距離をおくことを進める人もいる。

ポジティブ一元論に近いのでは?

 

伊藤回答:認知的不協和理論。陰謀論的説明にむかう人がいても不思議ではない。

福音派、LGBTQ関連の議論とも関連。

堀江意見:カナダと韓国と日本では、日本が一番陰謀論率?が高い。政府等を信じていない?

メディア化の影響。情報の氾濫。ある意味、健全ではないか。

 

(このパネルの聞き取り記録報告は、かなり疲れてきていたにゃんメモなので、間の繋ぎが間違っているかも、.....そうなるのを恐れて、できるだけ解釈を入れないように再現すると、こうなってしまいました。ごめんなさい。😹 みなさまの、臨床的勘を駆使してご賢察くださいませ。

このパネルについてのご報告は以上です...)