公認心理師 過去問研究の進め方 | こころの臨床

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心理学は、学問的な支えも実践的身構えも、いずれも十全と言うにはほど遠い状況です。心理学の性格と限界を心に留めつつ、日本人が積み重ねてきた知恵を、新しい時代に活かせるよう皆さまとともに考えていきます。

総論 公認心理師 過去問研究の進め方(例)

  1. ブループリント中項目の「意図」を解釈する(解釈仮説を立てる)
  2. 作問の意図(の解釈仮説)を実際の過去問で検証する
  3. 今後の出題傾向を検討・予測する



■ ブループリント出題割合設計について

 

例えば、「大項目15」はブループリントでは6%で設計されると記載されています。

つまり問題数としては、9~10題となります。


ですが、中項目の趣旨からの「キーワード例(小項目)」は、事実上、他の大項目内のそれらと重なる場合(複合問題)がかなりあります。

 

つまり、 あえて分類の境界を厳密にしなければ、大項目15に連関する 趣旨内容の問題数は、6%(9~10題)よりも多くカウントできる見込みとなるでしょう。
 

  

《公認心理師 一般問題取り組みへの心構え》

 

■  事前準備(試験勉強は、知識の分類整理とインプット:抽斗に仕舞う)


「 制度」の問題に有効な知識集積・蓄積のための基本的姿勢として、
 法律・制度・国の広報の読み込みが求められます。

 

(参照資料に適するのは、タイムラグのおそれのある出版された文献類よりも、

無償で提供されている厚労・文科・法務各省庁の各々のトピックの関連サイトを!!)

 

近年の社会問題・重大事件を契機として立法された新しい法律と そこで使われている用語を、出来るだけ多く確認しておくことが重要です。

 

隣接領域との境界に留意しましょう(法的にできる事とできない事)。

 

各々の受験者の皆さんにとっての頭の整理や系統立てに得意な方法(例えば視覚優位なら図式化)で覚えましょう。 

 

■ 試験日当日のこころ構え

 

 分類整理して仕舞い込んだ各々の抽斗からのアウトプット
 →もしも、 運わるくチェックが漏れていた事項は深追いせず、清々しく諦めて、

(臨床家の?!)勘で、えいやっとマークしましょう。
 仕舞っていない知識は、抽斗をひっくり返しても見つかりません。
 

積極的に選べない選択肢の群れへは、基本の「難癖つけ」に基づく消去法。
 

問題をアセスメントすること。

問題の向こうには、あなたと同じ「人」がいます。

人= 作成者の作問意図を推し量ることです。

 

最後に二択となることがもっぱらです。

 何をどう引っ掛けたいか、のパターンを判別しましょう。

 「正しいもの」か「誤っているもの」か、「1つ選べ」か「2つ選べ」かなど。

 問題文中・選択肢の文末をおさえる:肯定の意か否定の意かを弁別。 

 

 

 

《公認心理師 事例問題取り組みへの心構え》

 

■ 「これまでご自分がやってきたこと」が問われるのではなく、

「これから国家が 公認心理師に求めること」が問われるのだ、と考えてください。

自らの臨床実践とは切り分けて、客観的な知識を整理することが肝要だと思います。 

(事前準備の概ねは、上記一般問題と同じです。)

 

■ 試験日当日のこころ構え

 

回答への取り組みそのものが、「臨床」実践であると、心しましょう。
AGY=あえて行間を読まない。つまり、忖度しないことです。

 

徹頭徹尾、そこに文字に書かれていることのみで判断しましょう。
 

自験例とは重ねない(無意識にそれらを問題に投影していないか?と確認する)こと。

自分のこれまでのやり方は、一旦、脇に措く。
 

 積極的に選べない選択肢の群れへは、定番の「難癖つけ」による、消去法。
 

 問題を(事例中の人物のアセスメントと併せて)擬人化し、メタ・アセスメント。


 「自分としての正解」を求めず、....例え確固としたそれがあっても横に置いて😹、

作問者の意図(相手の願望:何を考えさせ、答えてもらいたいか)を見立てましょう。

最後に二択となることがもっぱらです。
 判断の決め手・根拠は「法文」に依ることも多々(基礎知識のストックが役立つ)。

 

問題叙述部分だけでなく、設問部分をむしろ、よりしっかり確認しましょう。

慎重に文末の指示を押さえる...(繰り返しですが💦)

 「適切なものを」か「不適切なものを」か、「正しいもの」か「誤っているもの」か、

選ぶのは、「1つ」か「2つ」か。
文末をおさえる(長文を読んだ後で錯覚が生じて読み違えやすいので...)

肯定の意か否定の意か。 

 

以上、こんなの当たり前だ😼と感じられるかもしれませんが、

なんと言っても、「試験時は平常心ではない」と、自覚して臨むことが大切だと思います。