前回に続いて、県北から唯一のご出店になる『あらい農園』さん(鴻巣市)は、「お米農家」としての顔と「苗づくり農家」としての顔を持っています。
マルシェでは、どちらの「顔」に注目しますか?
それぞれの「顔」に注目して、そのこだわりから魅力を紐解いてみましょう。

まずは「お米」から。
品種は、ミルキークイーンとキヌヒカリを2:1の割合でブレンドしたもの。
キヌヒカリは、元々農林水産省の北陸農業試験場で育成された品種で、コシヒカリよりも耐病性、耐倒性が高く、絹のようになめらかな炊きあがりからその名が付けられたものです。
作付け面積では、西では兵庫県・滋賀県など、東では埼玉県が代表格になります。

ミルキークイーンは、農水省の「スーパーライス計画」という新品種開発プロジェクトの名のもとに、茨城県のつくば農業研究センターで誕生した品種です。
低アミロース性により、粘りが強く、モチモチとした食感で、冷めてもやわらかくおいしい点が特徴。
お弁当やおにぎりに適しており、近年人気の品種です。

「あらい農園」さんのお米は、この2種を絶妙の配合でブレンドした‘いいとこ取り’のお米と言えるでしょう。

有機肥料として、じっくり熟成した米糠を施肥、手間を惜しまず循環農法を実践されています。
また、夏場の暑い時期は専用の冷蔵庫で保管、温度管理にも神経を使っています。

前回の公園マルシェでは、ちょうど新米が出るタイミングだったこともあり、あっという間に売り切れてしまい、荒井さんご本人も「もっと持ってくればよかった」とおっしゃっていました。
現在「あらい農園」さんのお米は、一部範囲での宅配(鴻巣・北本・桶川・上尾・東松山・伊奈・吹上・蓮田等)、ゆうぱっくでの郵送も行っていますが、店頭での販売は、「北本アトリエハウス」、蓮田市の「カフェmuni」、「東松山街カフェ」の3か所のみ。
直売は貴重なので、このタイミングを逃す手はないでしょう。
マルシェでは、お米で作ったポタージュも出品予定なので、こちらもお楽しみに!

お次の顔は「苗」です。
前回は秋冬野菜の苗が主流でしたが、今回の主役はもちろん夏野菜たちです。

接木ナス
トマト(ホーム桃太郎EX)
ミニトマト(アイコ、イエローアイコ、オレンジ千果)
中玉トマト(レッドオーレ、イエローオーレ)
キュウリ(夏秋美人)
パプリカ(フルービーレッド、フルービーイエロー)
万願寺トウガラシ
ゴーヤ
プリンスメロン
スイカ
(※メロンとスイカは、直前の苗の育成状態によります)

特に、ナスは台木を使用しているため丈夫なのが特徴で、花木市場でも取り合いになるほどの人気だそうです。

お米同様、苗も「土づくり」にこだわっており、播種の段階から全て自家製のものしか使いません。
2年かけて稲わら、落葉などを腐らせ、これに米糠、自家製燻炭を混ぜて完熟培土を完成させるのです。
この妥協を許さない‘土づくり’の姿勢が、丈夫な「あらい農園」の苗を作っているのです。

5月22日あたりだと、ホームセンターで手に入る夏物の苗はそろそろ少なくなりつつあります。
買い忘れた方、タイミングを逸してしまった方、今からでも間に合いますよ!
逆に言えば、この時期でこれだけの苗が手に入る所はなかなか無いと思います。
どれもプランターでも十分可能なので、家庭菜園をお持ちでない方も、この夏「自家製野菜」を味わってみませんか。
愛情と思い入れをたっぷり注入して育てた野菜たちは、どこの野菜よりも格段に美味しいはずですから。

今後は「実取りをして、地元スーパーやカフェスペース内等での販売もしていきたい」
「農業体験や縁農などにも積極的に取り組んでいきたい」
と語る荒井さん。
前回のマルシェでは新たなファンの獲得にも成功しました。
今回さらに高みをめざし、再び樹林公園に乗り込みます。

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