10日の観音様の縁日、「四万六千日」は、前から気になっていた千葉県市原地域のみにいらっしゃるという珍しいお姿の観音様を訪ねました。
以前、聞いていた場所に向かったのですが、近所に住む人に訊ねてもなかなか見つかりません。
結局、それから3時間ほどかけて、聞いていた場所とはかなり異なる場所で、ようやくご対面することができました。
市原地域にのみ、いらっしゃるというこの観音様、ご覧のように“馬にまたがった馬頭観音様”なのです。
緑深い地域に入り、木立の奥へと続く狭い道路の片隅に、ひっそりとたたずんでいらっしゃいました。
ある程度、教えてもらっていなければ、間違いなく気づかずに通り過ごしていました(汗)
初めてお目にかかるお姿に感動しながら、そして紆余曲折を経てようやくお逢いできた歓びにひたりながら、ゆっくりとお参りさせていただきました。
しかし、この日は全国的に真夏日の炎天でしたね~
観音様の元にお訪ねした多くの方々からお電話やメールをいただきましたが、この酷暑の中、よくぞ行かれたものだと、心から感心いたしました。本当にお疲れさまでした。
そんなお日柄のせいもあるかもしれませんが、年に一度の縁日に、観音様の元を訪れる人に出逢う機会は意外に少なかったと皆さんからうかがいました。
私は昨日のお参りでは森の中ということもあって(笑)、一人の巡礼者と逢うことはありませんでしたが、一昨年のこの日、全国でも屈指の観音様の町である秩父に観音様をお尋ねした折も、やはり巡礼者と会う機会は少なかったように記憶しています。
天候ばかりにかかわらず、歳月の移り変わりと共に、日本人の中での観音様の縁日は人々の記憶から薄れているのかもしれません。
でも、こうした今現在の現れを何も悲観的にとらえることなどありません。
その分、観音様を訪ねる人と観音様との関わりがかつての数倍、数十倍に深まっていると考えればいいのです。
観音様にとっては、願い事を持ってくる人の数が少なければ少ないほど、覚えも良くなるし、導き、後押しにもじっくりと時間と手間暇をかけられるようになるのですから(笑)
昔々から、人々の心からの願いをしっかりと聞き届け、それが叶うように一所懸命に奔走してくださる観音様は本当にありがたい神様です。
そんな民衆のためにお役目を全うしてくださっている観音様ですが、お願い事をする前に、感謝の言葉を捧げると、とても歓ばれるようです。
真言と一緒に、延命十句観音経か般若心経を唱えられると願い、想いがすーっと通じやすくなります。
私は、神社でもそうしているのですが、観音様と対面させていただいた折も、
「観音様のお幸せとご開運をお祈りいたします」
と祈りを捧げさせていただいております。
観音様や神様のお幸せやご開運をお願いする者がいてもいいではないか、という風に真剣に想い定めているのです(笑)
西日本では、来月の8月9日を観音様の年に一度の縁日としてお参りする風習があります。
こうした先人の言い伝えに素直に準じて、観音様の元におうかがいし、ゆったりと自分を見つめ直すというのも、贅沢で、大切な時間になるのではないかと思います。
「このたび、お参りされた皆様の元に、120年分のご多幸とご開運が訪れました。感謝します!」
ことは