どん底だからこそ笑え! -5ページ目

【第14話】店長が起こした事件

大学1年生の夏ごろ

家から自転車で10分ぐらいのところにあるコンビニ


ここでアルバイトするために面接を受けることにした。





フロムエーか何かを見て電話で面接を応募したため

お店を見ることなく面接に臨んだ。





オフィス街ということもあり忙しそうなお店で

レジに人が絶えることがなかった。





面接の結果、「すぐに働いて欲しい」と言われた。

私も一日も早くシフトを入れてお金を稼ぎたかった。




翌日からシフトを入れてもらったが

初めてのレジ打ちに戸惑ったのを覚えている。




なぜならオフィス街の昼時には

3つあったレジに常時50人ぐらいのお客様が並ぶのだ。

2時間以上続くランチタイムのラッシュだった。





初日のレジ打ちはお釣りは間違えるは

床にお金を落とすはで本当に大変だった。




他にもレジ袋には大小サイズが6種類ぐらいあって

どのぐらいの商品が一つのレジ袋に入るのかが分からない。




ラッシュ時なのに何度も袋を入れ直したり

お客様から「早くしてよ」と言われてさらに焦った。



それからタバコの取り扱いがあったのだが

いくつもある銘柄の中から注文されたタバコを探し出すのに苦労した。




暇な時間帯であれば問題ないが

絶え間なく続くお客様の大行列だ。




お客様からすれば、ただの日常的なお買い物だが

スタッフからすればそれは一種のスポーツに近かった(笑)





それと面白いのがコンビニなのにデリバリーサービスがあり

店内で販売しているものならタバコ1個からバイクに乗って配達するのだ。




これがまた1日何件も注文が入る。




PHSにマイク付きのヘッドホンを装着して

オペレータースタイルで電話注文を受ける。




ラッシュ時には来店のお客様のレジを打ちながら電話応対をする。

人間は一度にいろんなことを同時にできない。




これだけは慣れるまで苦労した。




そんな超忙しいコンビニでほぼ毎日働いた。

この接客経験が今の自分を作り上げている要素の1つになっているのは間違いない。




接客経験だけでなく、忙しいハードな業務の中で色んな事を学んだ。




  慌てず冷静に対応する技術


  短時間で何かをしなければならない時の集中力


  ルーチン作業をより楽に短時間にする業務効率改善の考え方


  最終的にスムーズに仕事を運ぶことになる細かな気配り


  長期間働くことによって積める「経験値」という存在



 
ここには書ききれないが本当に様々なことを学んだ。







しかしながら、1年後にはこのコンビニは閉店に追い込まれることになる。




店長がある事件を起こしたのだ・・





>>第15話へ続く・・