ありがとう、そして新しいスタート!! | わたしの「らんにんぐ★ふぃろそふぃー」

わたしの「らんにんぐ★ふぃろそふぃー」

走ることでいろんなことを学ばせてもらいました。それはある意味自分の人生哲学になりうるかなという思いで、日々思ったことをランニングネタで書いたり書かなかったり、ゆるく、ほそく、ながく続けていけたらなと思います。どうぞ、末永く見守ってやってください。

約一週間遅れの報告です。

過日、東京都支部別の学年別対抗戦が八王子の上柚木競技場で行われました。読んで字のごとくですが、各種目で学年別に分かれて競うため、入学したての一年生も出場しやすいですし、今回のレースがデビュー戦となった一年生が多かったです。

初心者が多いチームなので召集の方法やゼッケンの付け方まで先輩になった二年生が教えていて、ついニヤニヤと見てしまいました(笑)下級生が入ってくると本当にチームが活気づきますし、特に今年はテントに入りきらないくらい新入生が!引退した三年生や応援にきたOBも含めると、にわかに大所帯となり、出場種目も二日間途切れることなく続いたので、嬉しい忙しさでした。


高校の三年間、正確に言えば部活ができる二年とちょっとの間で彼らが必死になって陸上競技に取り組める土壌をサポートしてあげたいというのが僕のコーチング・フィロソヒィーです。進学校ならではの悩みはありますが、それでも工夫してチームを作り上げていく高校生のバイタリティーには頭が下がる思いです。もちろんまだまだひよっこ教師である自分も、かけっこレベルの生徒たちも、未熟な面ばかりが目立ちますが、少しずつ積み上げてきたものが多少なりとも形になったであろう手応えもあります。

今回は二人の三年生が試合に出ました。IH支部予選で負けた時点で引退する子らが多い中できちんと部活に出て、高校最後のトライアルに挑みました。

一人は前のリレーチームで一走を任せていた子。いわゆる“一走的"な子でハートが強くてスタートが得意。最後のレースは皮肉にもスタートで失敗し、後半猛追する形になりました。よくもまぁ、最後まで簡単には走らせてくれないなぁと思いながらも、必死の走りは本当に見ていて気持ちが伝わってきたし、スタートで失敗したにも関わらず、なんと自己ベストでした。走り終わった後は、彼といろいろ話をしましたが、悔しい反面、自分でもこの二年間の成長を感じ取っていて、とても立派な表情でした。

もう一人の三年生はリレーでバトンミスをしてしまった当事者の三年生。一番努力し、誰よりも辛い思いをさせてしまった子です。IH予選が終わった後は少し放心気味でしたが、よく気持ちを切り替えてこの日を迎えたと思います。レース前に彼に付き添っていたのは同じくリレーでバトンミスをしてしまった元キャプテンの三年生でした。彼は一足先に引退してしまいましたが、応援にかけつけてくれたんですね。当事者の彼らにしか分からない世界観がきっとあったと思うし、レース前は二人で胡座をかいて木陰でなにか話してました。
最後の走りは本当に立派でした。前半から攻めて、後半粘る前半型のレーススタイルは一番キツイ走り方ですが、中距離から転向した彼らしい走りです。粘って粘って、組1着でした。そして彼も自己ベスト!レース後に彼の両親も交えて、入学後からのことを思い返していたら、やっぱり寂しさも出てきちゃいましたね…
ただ、本当に素敵な時間を彼らとは共有できたと心から思います。

デビュー戦と引退レースが一緒にきちゃうのは複雑な気持ちですが、ひとつの区切りであり、新しいスタートです!どんなチームがこれからできるか、楽しみですね。