10月6日(火)

 

 

今日は久しぶりに真面目系で書いていこうと思いますグラサン

ちょこちょこフォロワーさんも増えていますしね。

しかも、明らかに読む専門で、宣伝系でない感じの。

 

新しく急性前骨髄球性白血病(APL)に罹患された方やその関係者の方でしょうか。

初めての人向けに「こういうことを知りたい時はこの記事読んで!」みたいなものを作ってもいいかな、とふと考えたりしました。

ちょっと考えようかな。

 

また、こんなことを知りたい!というリクエストをコメント欄にもらえたら書きますので。

初めてこのブログを訪れたというAPLの方でもそういう方がいらっしゃれば、遠慮なくどーぞウインク

 

 

さてさて。

 

まず、昨日書けなかった現状から。

 

基本的には相変わらず良くも悪くも変化なしです。

 

点滴の「トリセノックス」、飲み薬の「アムノレイク」と2つのいわゆる特効薬を同時に使って治療をしている訳ですが。

 

点滴しているトリセノックス鳥の副作用は大して出ていません。

これが良い意味での変化なし、ですね。

 

この薬はいわゆる「ヒ素」なので劇薬ドクロです。

抗がん剤と比べたら軽いとはいえ、それなりの副作用があります。

 

一番ひどいのが心臓への負担です。

深刻な不整脈を起こす可能性があるので、週に2回の心電図検査をし、点滴中はミニ心電図を付けてモニターします。

 

治療中断の原因になる可能性が一番高いのがこの心臓への影響で、心電図の「QT時間」が一定以上長くなると、問答無用で治療が中断します。

(詳しくはコチラ

 

今のところ心電図検査で心臓は全く問題ありません。

初発でも80日この薬を使いましたが、その時にあった胸の圧迫感や動悸が全くありませんので、楽観視していますニコニコ

何かあるとしたら、恐らく最終週です。

 

 

次に肝臓への負担です。

トリセノックス鳥は肝臓にかなりの負担をかけるので、血液検査で肝臓関連の数値をモニターします。

 

ところが。

再発してからというもの、この肝臓の値が問題になったことが一度もありません。(初発の時はありました)

 

初発の時に肝臓が力をつけた筋肉のではないかと想定してまして、今回の治療でも恐らく問題になることはないでしょうニコニコ

 

 

そして、いわゆる抗がん剤よりは全然軽いのですが骨髄抑制(=血球が減る)があります。

 

週2回の血液検査でモニターしていますが、白血球(特にバイ菌宇宙人くんをやっつけてくれる好中球)の減少によって普通の状態で生活できなくなると判断されれば、治療は中断します。

 

これも4週目あたりで多少問題になるかもしれませんが、1コース目で難なくクリアしたので、同じような経過を辿れば今回も大丈夫だろうと思っています。

いずれにせよ、まだ序盤なので全く問題ありませんニコニコ

 

 

他には頭痛や食欲不振(ひどい時は吐き気)、目の充血等が出ます。

目の充血くらいは出てますが、まだ食欲もあるので大丈夫です。

 

 

一方、もう一つの特効薬であるアムノレイク薬、こちらは錠剤で内服薬ですが、こちらは副作用が出ています。

 

「ざ瘡」と言いますが、いわゆるニキビみたいなものができます。

このブログではわかり易く「薬剤性ニキビ」と書いたりしていますが、これが腕、肩、胸、背中、わき腹に出ています。

 

治療を始めて10日弱、ちょっと増えてきた気がします。

これが悪い意味で変わってない症状です。

 

また、長期に渡って服用すると肌が乾燥して荒れるようで、一時退院中からこれに相当苦しめられましたショボーンもやもや

薬を飲むのをやめたらなくなる、というものではなく、どうやら長く服用すると皮膚にダメージが蓄積するようです。

 

これについてはようやく落ち着いてきました。

 

恐らく、週末の一時帰宅で試しに妻の持っていたクリームを塗ってみたのが良かったんだと思います。

 

 

 

これです。

本当はハンドクリームなんですが、真冬にガサガサになった手が一発で治るので、これでいいんじゃないかと、試しに塗ってみましたニヤリ

 

ロクシタンの保湿力、恐るべしびっくり

月曜日からは相変わらずのプロペトを塗っているだけですが、明らかにザラザラしていた胸や腹、うなじが改善した気がします。

 

以上が現状です。

 

 

H先生ヒヨコやY先生お母さんとの回診も、薬の副作用がないことを確認して、もっぱら皮疹のチェックです。

あ、主治医のY先生には移植に備えて「マメなうがいの習慣をつけてください」とお願いされました。

 

 

さて、このブログの熱心な(笑)読者さんならある程度お分かりかと思いますが、現在の治療のステージも振り返っておきましょう。

図にするとこんな感じです。

 

 

 

(1)再寛解導入療法

 

「寛解」というのは独特の言葉で、薬を使って白血病細胞を抑えられているという状態です。

 

白血病に代表される血液がんは簡単に言うと血液ががんになるので、手術で取り除くことができません。

手術できない代わりに、普通のがんに比べて抗がん剤をはじめとした薬がよく効きます。

よって、薬を使ってがん細胞を抑え込むわけです。

 

医学の発展と共にいくつかの段階があるんですが、現在の検査技術では白血病細胞を見つけられません、というレベルを「分子遺伝子学的寛解」と呼んでいて、まずここを目指します。

図で言うと青い線です。

 

 

再発後、アムノレイク(Am80)とトリセノックス(ATO)を使って再寛解導入療法を約1ヶ月行いました。

これは、土日も休みなく点滴でトリセノックスを入れる治療でした。

 

この治療の結果が出たのが図の①で、この時点で骨髄検査の結果、白血病細胞は再発時より減ったものの白血病細胞は検出されました。

つまり、薬は効いたが分子遺伝子学的寛解は得られなかった、ということです。

 

 

(2)地固め療法1コース目

 

「地固め療法」っていつ見ても変な日本語ですね(笑)

地固め療法は強化療法とも呼ばれます。

consolidationの訳をどうするか、なんですが要は寛解導入療法が終わった後に、ダメ押しの治療を続けることを指します。

 

目的は主に再発の防止=徹底的に白血病細胞を減らす、ということです。

 

今回の私は、地固め療法1コース目としてトリセノックスを土日休薬とするも基本的には同じ薬を使って治療を5週間継続しました。

 

寛解導入療法で白血病細胞バイキンくんが減った、ということはトリセノックスとアムノレイクが効いているということですから、体への負担を少し減らしつつ、同じ薬を続けたということです。

 

地固め療法を開始した時点で分子遺伝子学的には寛解していませんでしたので、目指すはこの寛解です。

そしてこの間にセカンドオピニオンをもらって今後の方針を決めました。

 

結果が出たのが図の②で、9月4日の時点で白血病細胞は検出されませんでしたチョキ

 

この検査の結果を持って、現在入院している病院で「自家移植」という造血幹細胞移植をすることが決まりました。

 

 

(3)地固め療法2コース目 左差しイマココ!

 

で、現在が赤の破線で囲んだ地固め療法の2コース目になります。

 

来るべき自家移植に向けて出来るだけ白血病細胞バイキンくんを減らすという段階です。

 

図の②のところに書いたように、「白血病細胞が検出されなかった」と言ってもゼロになったわけではありません

 

現在の検査技術では白血病細胞バイキンくんが100万個以上ある場合しか検出できません。

つまり、検査技術の限界であって、恐らくゼロにはなっていない。

 

そして、後に控えるメインイベント、自家移植の際には絶対にゼロにしないといけない

 

その為、効くとわかっている薬をもう一度入れて、白血病細胞を減らせるだけ減らすということです。

 

使っている薬が以前と同じなので、元々副作用が小さいうえに、何が起こるか予測がつくということで、患者の気持ちとしては楽ですニコニコ

 

ここで減らせるだけ減らしてら、最後に造血幹細胞移植に移ります。

ここで大量の抗がん剤を投入して骨髄の中身を空っぽにします。

白血病細胞バイキンくんをまともな細胞ごと一回消し去るイメージですね。

詳しくは改めて書こうと思います。

 

今後の治療方針については9日(金)に主治医であるY先生お母さんから説明がある予定です。

 

ざっと以上です。

 

今までの記事は「どんな移植をするかわからない」というトーンで書いてましたので、自家移植をすることを前提にまとめなおしてみました。

 

台風台風が近づいてきてちょっと心配ですね・・・。

うまくそれてくれますようにお願い

 

 

それでは、今日も皆様が健やかでありますように!ウインクパー