武道伝来記 巻ニのニ
『見ぬ人顔に宵の無分別
〜熊野に夢の面影出る事』
衆道要素ZERO〜なので
簡単に短く行きましょー!
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腕の良い妙春という名の鍼医がおりまして、
特に武家の女性方に重宝されました。
(妙春さんは女性で夫に先立たれ出家しています)
信頼もあってあちこちの武家に出入りしていました。
善連寺外記という人の妹のおたねという娘さんも病気がちでしたが、妙春のお陰で元気になります。
同じ家中の福崎軍平は武芸達者な26歳。
何処かによい女性は居ないかと世間話のついでに言うと、妙春は「外記殿の妹さんは世間にまたとない美人で…」とおたねの事を話します。
「それは願っても無い」と軍平もその気になり、まだ会っても居ないおたねを想って、「どうにか(お嫁に)貰えないだろうか」と言う。
妙春は「私にお任せ下さい。首尾よく取持ちましょう」と縁談を整えました。
さて結納も済ませて、祝言の日。
初めて会うおたねは、顔は横に広く額は上がっていて、髪も少なく鼻は低い。
付き添いの女たちと比べても、そんな変わらない。
「何処が美人か!図々しいにも程がある!」
軍平は妙春を呼びつけ、
「女でなければ生かしてはおかないところだ。見逃してやる代わりに、あの女をそっくりそのまま外記のところへ帰せ」
と大変なご立腹で分別なく怒鳴れば、
「あちらのお宅はとても財力もあります。世の中、こうした事が都合が良いのです。女房(の見た目)が良くても、何の役にも立ちませんよ」
と妙春も強く言い返す。
軍平は堪り兼ねて、妙春を縛って乗り物に押し込むと嫁入り道具など一式を外記の屋敷の前に送り返しました。
おたねは思い詰めて、自害してしまいます。
これを聞いた父親の外記が駆けつければ、軍平も支度して待ち受け、斬り合いになりますが、
軍平の元に居候していた石倉という浪人に外記は討たれてしまいます。
軍平は妙春も討ち捨てて、自分は姿をくらましました。
ここから敵討ちの話です。
外記の弟の八九郎は雪深い熊野山に参詣した折、足を痛めて雪の中で蹲ってる男──和田林八を発見します。
励ますつもりで「そんな腰が抜けていては、この先どうするのか。私が抱きかかえて運んでやろうか」と手を叩いて乱暴に話しかければ、
林八はこれを無念に思い、「足は立たずともあなたより強い所、教えてやる」と刀を抜いて掛かって来たので、八九郎も迎え討とうとします。
そこへ、外記の幽霊が現れました。
「私は福嶋軍平に討たれた。今はもう亡霊です。
八九郎には仇を討って欲しい。
あなた方の意趣は、軍平を討ったその後で晴らして下さい。お願いします」
そう言うと、外記の亡霊は消えて無くなりました。
八九郎、林八の二人は驚いてしばらく途方に暮れていましたが、八九郎が「運命は尽きた…」と涙にくれると、林八が「軍平を探し出して討ちなさい!私が助太刀致す」と八九郎を励まします。
二年あまり、軍平を探し歩いて、ついに戸隠にその姿を見つけ出しました。
軍平は出家し草庵にいるところを、ふたりは乗り込み名乗り上げます。
「軍平、覚悟!」
「今は出家した身で、外記殿の跡を弔っておりますれば、お見逃しを」
軍平は命乞いをします。
軍平が出家したのは世から逃れる為。仏身からではない。枕元には用心の為に槍を置いている事に気がつき
「逃れられると思うか!?さぁ立て!」
と責め立てれば、軍平は槍を手に取ります。
その手を助太刀の林八が切り落とし、それでも軍平は林八を斬り伏せ、そこへ八九郎が軍平にとどめを刺しました。
八九郎は林八の死骸に取り付いて嘆きますが、すでに事切れていました。
八九郎は出家して外記、林八の二人を弔いました。
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林八さん、たまたま会ったがばかりに………
色々思うところもございますが。
女性を見た目だけで判断し、おたねの容姿を罵って妙春に八つ当たりする軍平はとんでもないですが、
反対に、妙春も「女は顔じゃない」と自分の価値観を軍平に押し付けた結果でもあります…ね。
仲人を買って出た割に、軍平の求める女性をちゃんと理解してなかった訳です。
軍平は、美人が良かったのです

武芸達者なので立身出世には自信があり、妻の実家の世話にはならん!ってタイプだったのでしょう。
とにかく求めていたのは美人の奥さんなのです。
私の最初の感想はこんな感じでした。