『空間と作品』

2024年7月27日[土] - 10月14日[月]

アーティゾン美術館

 

 

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美術館の展示室に整然とならぶ美術品、それらは、今日誰もが鑑賞することのできる公共的なものとなっています。ですが、その美術品が生まれた時のことを振り返ると、それは邸宅の建具として作られたり、プライベートな部屋を飾るためにえがかれたりと、それを所有する人との関係によって生み出されたものであることが分かります。また、時を経る間に、何人もの手を渡り、受け継がれてきたものもあります。この展覧会では、モネ、セザンヌ、藤田嗣治、岸田劉生、琳派による作品や抽象絵画まで、古今東西、様々な分野の作品からなる石橋財団コレクション144点によって、美術品がどのような状況で生まれ、どのように扱われ、受け継いでこられたのか、その時々の場を想像し体感してみます。

(アーティゾン美術館HPより)

 

 

 

普段美術館で観る多くの作品

それらがどのような空間で楽しまれていたのか想像しながら

楽しむ展覧会

 

企画としてなかなか面白そうと思って

行ってみた。

(国立西洋美術館のモネ展に行こうかとも考えたけれど、モネ展は京都で行こうかなと思ってこちらの展覧会に)

 

 

一番最初に迎えてくれたのは

 

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円空の仏像

 

 

 

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生涯に12万体の仏像を彫ると誓ったといわれている江戸時代の僧・円空

春にあべのハルカス美術館で開催された

円空の展覧会で円空のことを知って観に行った。

仏様たちの力強さに圧倒されたっけ。

(その記事も書きたいと思って結局書けていない💦)

 

 

祈りのために作られた円空の仏像は

木の中に仏様を見出した円空の作品らしく

木の素材をそのまま生かした仏像

 

ザ〜っと彫って雑…な仏像…?に見えるかもしれない

仏様だけれど、

そうじゃない!!

 

それが円空の仏様の凄いところで

 

アーティゾンの所蔵するこちらの円空の仏様は

お会いするのは初めてだけれど、初めてな感じはなく、

受け止めてくれる包み込んでくれる

そんな感じがする。あたたかい。

 

 

仏様があることで祈る場所ができる救い、安心。

 

 

次のコーナーは

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邸宅のダイニングの壁に飾られていたことを想像しながら観覧してください。

の部屋。

 

真ん中に食卓があってカミーユ・ピサロの四季の絵4枚が飾られていた。

ここで食事をするときにどんな風に感じたのだろう。

 

近くで見るのではなくて、食卓に座って見たらどんな感じなのだろう。

 

なんて思いながら

作品を離れてみるのも楽しい。

 

 

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『腕を組んですわるサルタンバンク』

パブロ・ピカソの作品。

 

こちらはピアニスト、ホロヴィッツが一時所有し、愛でていた作品らしく、

ホロヴィッツがソファに座って座っている写真の後ろにこの絵が飾られている写真も紹介されていた。

 

椅子に座ってこの作品を味わってと椅子が置いてあった。

自室にピカソ作品が置いてあるとどんな感じ?

なんて想像したりして。

 

 

 

さて、襖絵を見るのに施された空間は

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畳の間があって

江戸時代の人たちはこのように襖絵を見ていたのでは、

と障子から入る光の演出を照明家の豊久将三氏がなさった空間。

 

こちらは円山応挙の

『竹に狗子波に鴨図襖』の『波に鴨』。

 

襖絵って表と裏両方に描かれていて

展覧会前半は表絵の『竹に狗子』が展示されていて、

来場者の「波に鴨図はどこですか?」という質問から

展覧会後半は『波に鴨』が展示されたそう。

 

 

 

円山応挙の襖絵の特別公開を

香美町の大乗寺に観に行ったっけ。

 

 

 

ゆったりと襖絵を観られる空間

畳に上がって鑑賞もできました。

 

私はこの空間が好きで、他の階に行く前にもう一度行きました。

 

 

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部屋に作品がある空間

 

 

他の階では

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額縁も色々とこだわりがある、ことが紹介されているコーナーなど

 

趣向を凝らした展覧会

なかなか楽しかったです。

 

 

今回、前日のDIC川村記念美術館も、アーティゾン美術館も

アプリを使って作品の紹介などに聴けるようになっていました。

 

普段イヤホンを使う機会が少ない私は有線イヤホンを使っていますが、

イヤホンの買い替えが頭によぎったのでした。

 

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この建物も好き。

 

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アーティゾン美術館は旧ブリヂストン美術館で

 

ブリヂストンといえばF1にタイヤ供給をしたことがあって

それだけで親しみを勝手に感じてしまっている会社の一つで笑

 

その流れからアーティゾン美術館にも親しみを勝手に感じている私です笑