おはようございます看護師ここなつです。
初めて泣いた話 続き
前回の続きになります。
まだの方は先にこちらを
がんの進行とともに徐々に体調が悪くなってきたAさん
がんは進行すると痛みが伴って来ることが大半です。
その苦痛を和らげるために医療用麻薬を使用していきます。
使用することで少しずつ苦痛が軽減していきますが、それでも耐えられない程の苦痛になることもあります。
終末期には鎮静といって眠ることで苦痛を感じなくなるような処置を選択する場合も少なくありません。
正直最終手段で使用することで苦痛も感じないですがあとは死期を待つのみということになってしまいます。
Aさんも徐々に苦痛が酷くなってきて、飲み薬の医療用麻薬では補えず、注射薬の麻薬に変わっていきました。
ある日私は夜勤で23時から朝の9時までの仕事でAさんを担当していました。
夜中から苦痛がどんどん増えてきてしまったAさん。
モルヒネというとだいたい聞いたことがあるでしょうか?
モルヒネを使用していましたがまだお話も出来て苦痛がありながらも相変わらず私たちに気を使ってくれていました。
それでも夜中の3時頃から辛さを耐えられなくなって、身の置き所がない状態でした。
モルヒネの使用量の相談をお医者さんにして少し増やす指示を貰いました。
それから少し眠れるようになっていましたが、血圧が徐々に下がって来て、全身状態の悪化を感じていました。
前日より奥様には付き添ってもらっており、寝ずの看病で見てくれていました。
そんなAさんから
「〇〇ちゃん助けて」
弱音を吐いたことないAさん
本当に辛かったんだと思います。
再度お医者さんに相談してモルヒネの増量となりました。
それから苦痛は軽減したように眠られていましたがお話も出来なくなってしまいました。
一見寝ているだけの様子で朝方奥様が1度帰宅するということだったのですが
そこで看護師の予想としてはもしかしたら日勤まではAさんはもたないかもしれないと考えていました。
なんともいえない判断なのですが、出来ればお看取りをさせてあげたいと考えて奥様には残ってもらいました。
程なくして息子さんも来院され朝まで付き添いしてもらいました。
そして8時ころ
Aさんの心電図がフラットになってしまいました。
奥様と息子さんの泣く姿を見て
ついつい私も涙を流してしまいました。
普段だったら絶対に、人前では泣かないのですが。
やはりとても関わりの深い患者さんだったっていうこともあり抑えきれなかったんだと思います。
ここまでが看護師人生で初めて泣いてしまった話でした。
最後まで読んでくださった方ありがとうございます。
これからも様々な看護師の思いや、実情など書いていけたらなと思います。
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