小学生からピアノを始めて、最初は嫌々ながら弾いていた娘は、中学に入って、ピアノが心から好きになって、不登校になる前の発表会では私が涙するほどの素敵な演奏をするまでになっていました。
中3の5月、学校に行けなくなってからも、6月の発表会のためにピアノだけは練習していた娘。
学校を休んでいても、ピアノで自信を取り戻ししてくれたらという期待もあって、その年の6月の発表会はどうしても出て欲しかった。
当日、娘の髪をセットして、着替えのドレスも全部準備して、娘も行くつもりだったのに、行く時間になって、やっぱり無理になって部屋に閉じこもった娘を、なんとか行かせようと声をかけたけど、無理で。
気持ちを切り替えて、一緒に娘の大好きなお寿司を食べに行ったな。
あの時は、まだ私も希望を捨ててなくて、学校に行かなくなってからまだ1ヶ月、少しだけ休めば、娘の気持ちも変わって行けば、またすぐ元気な娘に戻るんだと思っていた時期。
発表会に出られなくなってからは、娘はピアノを弾くこともなくなって。
私も娘もそのあとはどんどん袋小路に迷い込んで行ってしまいました。
また娘がピアノの発表会に出られるまでになって、一安心という気持ちではなく、時は流れているのだなあと淡々と思っています。
そんな気持ちなのと最近は昔ほど、娘の一挙手一投足に落ち込んだり喜んだりはしないので
当日、泣いたりはしないだろうなと思っていたんだけど、
娘がまたピアノの発表会に出られるまでに自分の気持ちを持ってきて、失敗しながらも最後まで綺麗な音で弾き終えた事を思ったら、自然に涙が出てきました。
娘のピアノの先生は、娘が本当に信頼している先生なのですが、娘が学校に行かなくなった時に、中学の担任より娘のことをわかってくれて、心配してくれて、時期を見て手紙をくれたりしていました。
今回、先生も娘のピアノ教室の復帰を本当に喜んでくれていて、
失敗してもいいから、楽しく弾いてくれたらいいのよって言ってくれていて、そんな大人との関わりは、娘の人生にプラスになっているのだと思います。
当日は娘の親友ちゃんが、自分の高校の友達を連れて聞きにきてくれたり、
一つ一つまた大切な思い出が増えて行くことが、今はただ幸せに思います。
