こころに寄り添う育児 | 裏庭のないしょ話

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心の中のこと

今日、ネイルのお客様が連れてきた6ヶ月の赤ちゃんを抱っこさせてもらっていたら、綾ちゃんが

「どんな赤ちゃんもユキエちゃんには大人しく抱っこされてるんだよね。不思議~」

というので、なんでかな?と考えてみました。
一番大きいのは、私から

「泣かれたらどうしよう!!」
「落っことしたらどうしよう!!」

といった、不安の波動が全く出ていないからだと思います。

それともう一つ。
それは子どもに接するときには、子どもの心に寄り添うことを心がけているから。

学生の頃、教員課程を取っていた私は灰谷健次郎さんの本を貪るように読んでいました。
灰谷さんが繰り返し伝えていたのは、“子どもに教えようとするのではなく、子どもの心に寄り添いなさい”ということ。


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子どもを育てていると、どうしても自分が正しいと思うこと、自分が子どもにこうなって欲しいという理想像を押し付けようとしがち。

押し付けた末にどうなるか。

自分が本当は何がしたいのか、何が好きなのか、どんな仕事をすればいいのか、どうなるのが自分にとって幸せなのか。
そういうことが分からなくてカウンセリングにいらっしゃる方がたくさんいます。

こころのレッスン教室で、

「あなたにとって本当に幸せな状態はどんな状態ですか?どうなりたいですか?」

と聞くと、ほとんどの方が答えられません。
それほどまでに、自分の幸せが分からない人がたくさんいるのです。
それはなぜか?

あまりにも親の価値観を押し付けられすぎて、本当の自分の価値、自分のフィルターを通した価値観が分からなくなっているから。

褒める育児も実はこの現象の一端を担っています。
一生懸命やると親に褒めてもらえたから、頑張った。でも、親に褒めてもらいたくて頑張ってきたことが本当に自分の好きなことなのかどうか分からない。
それで、大人になって迷っている方にもたくさん会いました。

親の期待にこたえたくて、褒められたくて一生懸命勉強した末に、疲れ果てて自殺未遂をおかした友人もいました。

褒めるのが悪いわけではありません。
でもね、自分の思い通りに事が進むように子どもを褒めていませんか?

先日の日曜日。
我が家の6歳の長男君が、近所のお友達におもちゃを壊されたといって泣きながら帰ってきました。とりあえず泣き止むまで抱っこしてあげて、その間、私は長男君に何も言いませんでした。

ここで必要以上に心配したり同情したりすれば、長男君はきっと親に心配をかけないいい子になろうとするでしょう。

ここで私が相手の子を罵るようなことをすれば、何かがあったときには当然相手のせいにするのが正しいことだと思うような子になるでしょう。

この出来事が長男君にとって怒るべき出来事なのか、悲しい出来事なのか、私には分からない。

だから褒めるより、不安になるより、長男君のその時の

「今は泣きたい」

という気持ちに寄り添ってあげることにしました。
ジャッジは本人にお任せ。どういう子になるかも本人にお任せです。
本人の心が、必ず本人にとって正しい方に導いてくれるから。

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