照一隅

 

35年に渡りアフガニスタンやパキスタンで多くの人々を救ってきた中村哲医師が生前、関口宏さんのインタビュー番組「関口宏の人生の歌Ⅱ」に出演されたときに、番組の最後に色紙に残されたことばです。

 

 

 「これは、一隅を照らすという国の宝とは何かということにたいして、千年以上昔に伝教大師(最澄)が自分の身の周りから照らせと、どんな小さなことでもいい、それを一所懸命やっていれば、その明かりが広がっていい世の中になっていくんだよと、こういうことをおっしゃって、この言葉を私気に入ってて・・・」と静かに語っていました。

 

 

 乾ききった土地に用水路を引き、農作物のとれる緑の大地を復活させ、貧困と飢えから仕方なく戦いに身を投じる人を減らすために働いてきた中村医師。

 

中村医師は「武器によって平和はおとずれない」と軍事によらない国際貢献の大切さを繰り返し訴えてきました。

 

 

【平和】の理想を掲げて活動してきた中村医師が命を落とすようなことになり、理想を実現するのは難しく相当の覚悟と努力が必要なのだと思いました。

 

でわ、困難で地道な努力の先にある理想をあきらめるのか、それとも目指すのか・・・?

 

やはり、あきらめずに理想の世界を目指していくべきなのだと思います。

 

 

 

生前、「なぜ困った人たちを救うのか」と問われて

 

「みんなが泣いたり困っているのを見ればね、誰だって“どうしたんですか”って言いたくなる。そういう人情に近いもんで、まぁ、そういうもんでしょうね。」と語っています。

 

中村医師は本当に善意の人でした。

 

 

 

【照一隅】

 

自分が今いる場所で最善を尽くすことが、隣人や世界を良くすることに通じるというもの

 

 

小さくてもよいから一人ひとりが、少しでも周りに明かりを届けられるように努力していくことが必要で、その積み重ねが平和な理想の世界へと繋がっていくのだと思いました。

 

 

 

中村医師のご冥福をお祈りいたします…