ずっと忙しく満足に山も岩も
行けなかったが、ようやく
一息ついた先日の日曜
以前から楽しみにしていた
某ツアー会社の行場のツアーに
参加した。
行場と名の着く場所だけに
岩場があり、鎖場があるような所
で私好み。
天気もまずまずでスタート。
核心である岩場まで一旦下り
登り返すルートで
結構な斜面を下り、トラバース
する道のりは、意外と気が
抜けず想像していたよりも
険しい。
これは気を引き締めないと!と
自戒の思いで慎重に歩を
進めていた。
急斜面を下る時、自分なりに
気を付けている事がある。
とにかく慎重に焦らず
前の人と少し間隔を開ける。
出来れば直ぐ後ろの人にも
そうあって欲しいと思う。
スタートから一時間程の所
右側がそこそこ急斜面で
左側は岩肌にロープが
張られているトラバースで
九折に下るような
道幅は50cmあるかないかの
急な下り坂。
当然不整地で石や木の根が
あるルート。
かなり慎重に下っていた時に
上からただならぬ悲鳴が。
見上げると真上から人が
斜面を転げ落ちて来るのが
視界に入った。
ツアー参加者のお一人が
バランスを崩し滑落。
瞬間
あ、巻き込まれる!と
思いながらロープを
持っていた手に渾身の力を入れ
出来るだけ左岩肌に
身体を密着させた。
左肩に鈍い痛みが走った。
滑落者と接触した事は
ハッキリと認識出来た。
が、私はかろうじて巻き込まれず
無事だった。
だが私の直ぐ後ろの方が
巻き込まれお二人の方が
枯れ葉の斜面を
転げ落ちて行った。
一瞬の出来事だった。
九折になった道ゆえに
下を通過していた私達の
列を直撃し結果お二人が
滑落。
滑落の際左側の肩に接触
したのか、接触の衝撃で
岩にぶつけたのか
痛みはあったが動くので
骨折はしていないと思った。
が、やはり痛い…
私はもちろん参加者は動揺
していた。
暫く恐怖で動けなかった。
先頭のガイドさんは
滑落したお二人の元に
駆け寄る姿が視界の端に
入った。
生きているのだろうか?
生きていて欲しい!
サブガイドさんの冷静な
誘導で来た道を一旦
安全な場所まで登り返し
そこから救助要請。
トランシーバーから
幸いお二人とも意識は明瞭
との事だったが、外傷あり。
詳細はその時点では不明。
とりあえず命に別状は
ない様子。良かった。
安全な場所で取り敢えず
待機している時、私が接触した
のを目撃していた方から
声をかけられ、私が肩を押さえ
ていたからか
湿布やら冷えピタやら痛み止め
やらを有難い事に
何人かの方が提供下さった。
私は幸い左肩と左臀部の打撲
だけで済んだ。
初めて真上から人が降って
くるのを目撃し
本気で 人生終わった。と思った。
ほんの数十センチの差で
運命が分かれた。
暫く動けなかった。
お二人とも命に別状がなく本当に
本当に良かった。
後日ツアー会社から連絡が
入った。
怪我をされたお二人の内
お一人は頭を怪我されたが
入院の必要なし。
もう1人巻き込まれた方は
お気の毒に骨折で暫く入院との事。
どちらも災難ではあった。
が、命があった事は
不幸中の幸いと思うしか
ないのだろう。
山に行き続ける以上
楽しい。だけでは済まない
今回のように命の危機を
感じるような出来事に
遭遇する事もあるのだと…
山は岩場は常に危険との
隣り合わせ。
改めて強く自分に刻み込む。