色の表現で「トーン」という言葉が使われます。

 

ファッションでは、「ワントーンコーデ」
ヘアカラーでは、「明るいトーンの髪色」
メイクでは、「肌の色がトーンアップ」など。

 

最近、続けて「トーン」の意味を聞かれたので、改めて考えてみました。

 

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こんな時、既有知識に頼らず、初心に戻って!!

意味なら、まずは、辞書で調べます。
(久しぶりに、辞書引いたわ...。)


「トーン」を国語辞典で引くと、

①音、音調
②色調
③口調、語調

色の場合は、②ですね。

 

「tone」を英和辞典で引くと、

①音、声、音色、音質
②語調、口調、語気
③④省略
⑤(色の)明暗、濃淡、色調、色合い

…(以下省略)

色の場合は、⑤ですね。

 

 

「ワントーンコーデ」は、

⇒ひとつの色合いの濃淡コーデ

 

「明るいトーンの髪色」は、

⇒明るい色に染めた髪 

 

「肌の色がトーンアップ」は、

⇒肌の透明感や白さがアップ

 

のような意味で使われていますね。

 

◇--◇--◇--◇--◇--◇--◇--◇--◇

 

では、色彩学用語の「トーン」の意味は?

 

“色調”と訳され、色みが違っても共通の印象を与える概念。

 

例えば、明るい赤や青や黄色は、「明るい」というイメージの共通性を基準にした色のグループ分けです。

 

同じ“明るいトーンの色”となります。

 

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また、カラーコンサルタント先駆者のビレンは、濁色(*)を「トーン」という言葉で記しています。

(*)彼のカラートライアングル(7つの色領域)の中で、グレーを含む濁った感じの色域


配色技法で「トーナル配色」という用語があります。

 

「tonal (tone+al)」も、辞書を引くと、

調子の、色調の、色合いの

という意味。

 

「トーナル配色」となると、濁色(グレーを含む色域)だけを使った配色技法。

 

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本来の言葉と色彩学、そして日常で使う「トーン」の意味では、捉え方が違うこともあるようですね。

 

「トーン」は、もとは音楽用語。ルンルン

ご質問いただいた一人は、音楽活動をしている方でした。

 

質問を投げかけていただき、私も再考できました。

 

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