先日、お客様から
「グレージュってどんな色?」と
聞かれました。
言葉からも想像できるように、
グレーとベージュの間の色。
造語や略語だと思われがちですが、
1679年に誕生したフランスの色の
名前です。
ベージュも、13世紀頃からある
フランスの伝統的な色名。
19世紀に英語の色名になり、
現在は、薄い茶色の総称として
広く使われています。
グレージュもベージュも、
未漂白、未染色、未加工の天然由来
の繊維や織物の色を意味します。
フランス語の響きが高級感あふれる
色を連想させますね。
高級なベージュと言えば、
「ベージュ・シャネル」という色名が
あるのをご存知ですか?
革新的な洋服でファッションの歴史を
刷新した20世紀を代表するデザイナー
のシャネルがよく用いた色。
シャネルは、大地の色のベージュを
好み「ベージュの女王」とも呼ばれて
いたそうです。
シャネルの名前を付けてベージュと
区別するフランス人の感性も素敵。
東京のシャネル銀座ビル最上階に
あるフランス料理レストラン。
お店の名前は、
「ベージュ アラン・デュカス東京」
内装の基調色もベージュだそうです。
(行ってみたい…)
本来はナチュラルな色ですが、
質感やブランドイメージによって、
クラシックやエレガントなイメージ
にもなるベージュ。
シャネルの愛した色だけあって、
奥深い表情を持つ色なのかも
しれませんね…。
☑色彩講師の検定ポイント
「ベージュ」は、JIS慣用色名に
採録されています。
ベージュ:明るい灰みの赤みを帯びた黄
10YR7/2.5