今年の春は、デニムが人気ですね。
最近は、デニムとジーンズが同意語で使われていますが、厳密には違いますね。
デニムとは、生地素材です。
ジーンズは、デニムや他の厚手の生地でできた製品でパンツ(ズボン)のこと。
さて、ジーンズの色と言えば、インディゴブルー。
最近はホワイトやカラージーンズも人気ですが、
昔のジーンズは、白やオリーブ色でした。
その理由とは…?
ジーンズの原点と言えば、リーバイス。
織物の行商人だった、若き頃のリーバイ・ストラウスさん。
ドイツ系移民の彼は、ゴールドラッシュに湧く北米の鉱山の話を聞き、
一儲けしようとサンフランシスコへ向かいます。
多くの鉱夫があふれていたので、たくさんの商品が売れました。
ただし、テントや幌馬車用の布だけは、誰も欲しがらずに売れ残り。
彼は、ここであきらめなかった。
もう一度、残ったテントの布を売ろうと市場へ出かけました。
そこで、品薄状態になっているのがズボンであることを発見。
金鉱での採掘作業は重労働。
作業着は、すぐに破けてしまい、汚れます。
彼らが、安くて丈夫な労働着を望んでいることを知ります。
そこで、売れ残っていたテント用の生地(キャンバス生地)で、
丈夫なズボンを作るよう仕立屋に依頼します。
これが、「ジーンズ」として売り出され、大ヒット商品に。
だから、最初のジーンズは白だったのです。
後に、素材はデニムに変更され、
合成青色染料のインデイゴで染めたブルージーンズが誕生。
その理由は、金鉱で働く人々が、ガラガラ蛇や毒虫の対策に困っていたから。
虫除け効果のあるインディゴ(藍)で染めたジーンズを生産。
天然植物の藍には、防虫効果があるようです。
合成インディゴにその効果があったかは疑問ですが、
ブルーになったら、汚れが目立たなくなり、
これが、またまた大当たり。
こうして、リーバイスのブルージーンズは、
労働者の補強作業着の代名詞になったのです。
アイディアとは、
望まれる以上のことを、楽しんで考え出す能力。
そして、行動してやり遂げること。
彼は、金鉱で働く労働者の声を聴き、
何に困っているのかを考え、
発想を転換して、ビジネスチャンスにしたんですね。
ちなみに、日本では 少し前に「Gパン」とも呼ばれましたが、
ジーンズパンツの略ではありません。
略すなら、jeansなので「Jパン」ですが、誰も使っていません。
ジーパンも、ジーンズと同様デニム生地のパンツですが、
今の若者やアメリカでは通用しないので、ご注意を…。
ご訪問ありがとうございました。 メンタル×カラリスト 中塚陽子
【参考図書】
「THE MAX STRATEGY(仕事は楽しいかね?)」デイル・ドーテン
✅色彩講師の検定ポイント
『ブルージーンズ』
今日のお話は、カラーコーディネーター検定1級 ファッション色彩のテキスト内容です。
試験によく出るキーワード
◆リーバイ・ストラウス(リーバイスはブランド名)
◆従来のジーンズの定番色 白、茶、オリーブ
◆インディゴ染めのブルージーンズ
◆他社との差別化の赤タブ
色彩検定1級・東商カラーコーディネーター検定1級共通
◆「質素革命」浜野安宏 1971年ベストセラー
日本は、70年代にブルージーンズ×Tシャツが流行