仕事の忙しさにかまけて、自分の体のことなんて、
振り返りもしなかった。
食べ物は外食ばかり。
脂っこかったり、甘かったり、添加物いっぱいで、
体に悪いのは知っていてもどうにもならない。
とにかく、食わなければ仕事をこなせないのだから。
だからなのか、仕事仲間は皆、
メタボだったり、体の節々が痛いといっていたり、
突発的に体調を崩して休んだりしている。
どう考えても、仕事のストレスが問題じゃない?
仕事を休めば、ストレスで食べるのが減って
健康的にやせていくし、元気になるんだしね~。
製造業を中心のサラリーマン社会では、
機械的に生身の体を無視して働くことが良しとされる。
だから、長年働いていたら、成人病になるのは、
想定内のことなんじゃないか。
大きな統計を見てみても、
死因の95%以上は成人病。
加齢とストレスの病気。
その中でも、一番初期に現れるのが、
虫歯やら、歯周病やらの歯の病気。
すぐ死ぬわけでもないので、
痛くなったら歯医者で削って、
ひどくなったら、歯を抜いて入れ歯にして、
ということで落ち着くのだけれど。
それで75歳を過ぎると、ほとんど歯がない。
という日本人が大半になってしまう。
安易に削ることで、歯の寿命が短くなり、抜ける。
そして歯がなくなってしまうと、生きる気力もなくなり、
認知症になる。
かく言う私の母親もその一人。
ほとんど噛むこともできなくなって
無気力になってしまったのは、明白だった。
生きて体を動かそうという気がなくなるらしかった。
それで、脳梗塞の麻痺は広がり、
介護は家族の手に負えなくなり、
そうして施設に行かざるを得なくなる。
それを聞かされた、母の悲しそうな驚愕のまなざしは、
その一瞬を忘れることはできない。
口も利けないほどに。。
私はどうにもできない。
この不幸な成り行きの始まりは、
もっともっとずっと前、
自分の体を省みずに働き続けた
何十年にもわたる日々の中で、
ゆっくり作られてきたのだと、
私は思わずにはいられない。