サングラス | ryo's happy days

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思い切り人生を楽しむこと。これが全ての私。

 肝に銘じて、1日1つとやることを決めています。

今回の骨折の原因が、低血圧によるものとほぼわかってから

「無理はもう効かぬ」とつくづくと反省しました。

まだお出かけなど一人では危なくて今日はほぼ6週間ぶりに整体に

友人に付き添われて出かけました。

筋肉が落ちたお腹周りに、少しの運動でもこわりが生じて痛くでなりません。

これが無くなれば少しは筋肉が付いてきたということでしょうね〜

今日はお家お弁当でした。ポエム「cocoringの部屋」

  サングラス亜熱帯化の必需品

 連載小説「幸せのパズル3」6

  御笠川の干潟でじっとりと湿った臙脂色のポーチを拾ったのはカナエだ。今朝は秋とは思えぬ冷え込みで、畑に植えつけたばかりの大根の苗が寒さにやられてしまったかも知れない。と思うと気が焦って朝ごはんもそこそこに畑にくる途中のことだ。畑は御笠川沿いの道を少し上がった場所で川を反対に降りれば桜公園で有名な山王公園に程近いのどかな場所だ。

「あれぇ、あれ何かなぁ」

「どれどれ、ああ、あれねぇ」

 立ち止まりカナエの視線の先に目をやった恭一は背中に背負った籠を下ろすと、腰を屈めてもうズボンの裾を捲っている。ここら辺りは上流の堰のせいで水流も緩やかだし中央付近は石ころがゴロゴロと転がる干潟になっているのだ。そんな砂地に見るからに異質なものがポツリと置かれていた。

 早朝の冷え込みが嘘のように気温は上り調子でかなり強い秋の日差しが干潟を照らし艶やかな川面のそこ此処に転がる小岩には大小様々な亀たちが甲羅干しに出てきているのが見えた。

 干潟から戻ってきた恭一の手に、女物らしいかなり上質なポーチがあった。

「女物よねぇ、何かしら。開けてみて」

 臙脂色のポーチは十分に水を吸い込んで膨らんではいるがしっかりとした造りで形も崩れてはいない。どう見てもブランド物のようだ。

「どこから流れて来たんやろう、えらく重いよ。なんが入ってるのかいな」

「まさか札束」

「まさかやろう、けど、この重さはなんやろね」

 冗談まじりに言葉を交わしながら、開けて見たとき、二人は同時に声をあげた。

「うわぁ」

 二人が驚くのも無理はない。まず一番に目に入ったものがスマートホンだったからだ。

「うわっ、これ何ね、ものすごい貴重品やない」

 まずスマホ。そして運転免許証、健康保険証、銀行通帳、印鑑、財布と、とにかく貴重品一式がじっとりと濡れて入っていたのだ。

「こりゃ、落とした人は困っておるやろう。とにかく警察に持って行こう」

 恭一の言葉を聞くまでもない。カナエと二人して交番に駆け込んだ。