朝焼け | ryo's happy days

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思い切り人生を楽しむこと。これが全ての私。

2ヶ月ぶりにリハビリに行きました。療法士さんの指示ですっかり落ちてしまった

胸、お腹、背中などの筋肉を、また1からゆっくりとつけていきます。

コルセットは1週間装着すれば、70%の筋肉は落ちるそうで、私は1ヶ月以上は

コルセット生活でしたのでほぼ全部落ちているようです。少しづつ筋肉の貯金を

また始めるつもりです。ポエム「cocoringの部屋」

  朝焼けに一瞬染まる大都会

 

連載小説「幸せのパズル3」5

 コンビニのショーケースの売れ残った蕎麦を手に帰る道、御笠川の川辺に燃えるような彼岸花が実雄の行く手を案内するかのように転々と繋がり夕闇がその先を塞ぐかのように降りている。

 実際、いつ死のうかとそのきっかけを探っていた実雄にとってその赤はまるであの世へと導く燈のようでもあった。覚束ない足取りで川岸まで降りると座り込んで僅かに残る夕焼けでゆらゆらと揺蕩う水面がやがて黒く沈んだとき、ジャンパーの内ポケットから取り出したポーチと、今、買った蕎麦を迷わず投げ入れた。

…郁美 すまん。俺もそっちに行くけんな…。実雄は河岸に身を横たえる。

数日前、思わず口に含んだ即席味噌汁の一口の苦い味が喉の奥に突き刺さったままだ。でも、もうどうでも良い。河岸の硬い土の感触が痩せた実雄の体に突き刺さると冷たさが全身を包んだ。

 今、実雄は蕎麦を食べなかった、という奇妙な達成感に満足している。今夜はここで眠ろう。

 あと半時もすれば真っ暗な夜の帷に包まれる。空にはやがて星も見えるだろう。喉は乾いているくせに涙がじんわりと込み上げて実雄の頬を濡らしていた。