今日は友人に頂いた菜園のきゅうりやレタス、そして新玉ねぎを使ってお料理。
頂き物づくしの日でした。午前中は美容室にてカット。
どこかに出かけたくて仕方ないけれど、我慢して美容室からはまっすぐ帰宅した。
さて、いただいた胡瓜は小さな種類でそのまま生齧り。新鮮さが迸った。ダイエットで我慢していた
日本酒を冷酒で解禁した。はてなブログで「ポエム」始めました。よろしければのぞいてくださいませ。
友人の真心込めし胡瓜喰む
連載小説「幸せのパズル2」その8
若者は藤森海星だと名乗った。Gンズとトレーナーは洗いざらしだがこざっぱりと痩せぎすの体にはよく似合っている。
「さぁ、食べて食べて、お腹空いてるやろ」
佐知子が持ち前のお人よし丸出しの声で言うと海星は素直にスプーンを握って「いただきます」と言うなりものの三分でピラフを平らげてしまったのには驚いた。
「なんならこれも食べる?」
素直に頷いて佐知子の分のパンケーキも黙々と食べる様を呆気に取られて見つめる。
「海星くんか、あんた、よっぽどお腹空いてたんやねぇ」
カナエの問いかけに人心地着いたのかやっと海星の頬に笑顔が出た。
「すみません、一日、一食に決めてるんで、倒れそうでした。俺、こんなにご馳走になって良いんですかね、俺みたいな犯罪者に」
「もう良いよ。でもね、ちょっとした出来心から本当の犯罪者になる人もおる。海星君が思いとどまることができたのは親の育て方が良かったんよ。生まれたときから今まできっとご両親があなたのことを一生懸命育ててくれたからと思うよ」
海星の目がみるみる潤んでポロポロと大粒の涙が乾いた頬を伝う。
「いえ、俺、母しか知らないんで」
「そうね、お父さんはいないの」
「はい、父のことは何も知りません。母が甘木の田舎で小さな美容室やってて女手一つで育てられたんで」
「そうねぇ」
同時に言葉が出た。
「俺は美容室の仕事が好きで、将来は店を大きくして、母と一緒に仕事をするのが夢でした。母も大賛成で経済的にはかなりの負担だったと思うけど福岡の美容専門学校に入ったんですよ。でも学資を使い込んで今、停学してるんです」
あらら…。と思わずため息をついた。