秋晴れ | ryo's happy days

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思い切り人生を楽しむこと。これが全ての私。

今日は早起き。朝からリハビリなのです。週1のリハビリにもなんとか
慣れてきたし、体を動かすことが大好きなので結構張り切っています。
昨夜のソフトバンクはため息しかないですね〜。
熱狂的なフアンではないけれど応援していました。
福岡市民は優勝を信じて疑わなかったのに..。ため息が聞こえるようです。
 応援も虚し野球や秋寂し
連載小説「代わり筆・上」21
 腰高障子を抜けて井戸端では早くも賑やかな声が響き渡っている。
「行ってくるぜ」
「あいよ、今日も頑張ってきなよ」
 辰三が肩に大工道具を抱えて飛び出すと、末吉も天秤棒を担いで威勢よく出て行く様がありありと浮かんだ。
「途中で油売ってんじゃないよ」
 末吉の背におせいの声が飛ぶと、鶴亀鶴亀と言いながら末吉の駈けて行く雪駄の足音が遠ざかる。身支度を終えて出て来た吉乃と重なるように、肩に手拭をかけ口に房楊枝を使いながら矢兵衛がぶらぶらと出てきた。
「大家さん、おはようございます。では、行ってきます」
 矢兵衛がおう、と挨拶がわりに右手を上げた。
「行ってきな、今日もせいがでるね、頑張るんだよ」
 おみつの声が飛んだ。
 吉乃はそっと襟元をかき合わせながら胸元を確かめる。一膳飯屋で下働きをしているおちよから頼まれた手紙が入っていた。
「田舎のおっ母さんが、私の便りを首を長くして待ってるんですよ。いっぱしに文字が書けるようになった、なんて村の人たちに自慢しているらしくて。代書きしてもらってることは知らないんです」
 今朝、堀端のお助け地蔵の前で渡すことになっていた。ちよのまだ幼さが残る笑顔が目の傍に浮かぶとつい急ぎ足になる。