今日は秋晴れ!そして楽しみにしていることがあります。久しぶりに夕方からお肉のコースをいただきに〜。夕方といってもまだ明るいうちに出かけます。積もる話もいっぱい溜まっています。
さて、敬老の日は海外に住む孫3人からはラインが。
そして次男からは靴をプレゼントです。リハビリに行くときの履きやすい靴。
ありがとう!

温かさ包まれてをり敬老日
◉連載小説「代わり筆・上」12
何かにつけ、女房に死に別れた大家の矢兵衛が吉乃を我が娘のように自慢の種にする。だが、それは誰もが認めていることだし、左官見習いの由蔵などは、先だっての浅草観音様の祭りで吉乃のために買い求めた簪(かんざし)を密かに懐に偲ばせている。だが、暇さえあれば取り出しては眺めているから、長屋で知らぬものはいない。
「由蔵よぅ、おまえも男なら、しゃきっと胸の内を吉乃ちゃんの前で言ってみなよ」
そんなとき、由蔵は頬を赤らめ簪をくるくると廻しながら嬉しそうに笑うのだ。
「いいんだよ、こうして懐にしまって置くだけで、ほんわりとさ、心があったまるってもんさ」
若い男たちの胸の内はみな同じとみえて頷きあうのだ。
「そうさなぁ、何ていったって痩せても枯れても吉乃ちゃんはお武家さんのご息女だもんな、筋なら吉乃様と呼ばなきゃいけねえお人さ。ま、傍で眺めて想うだけが花かもな」