昨日は毎月1回だけのピアノのレッスンでした。1時間半のレッスンをやり終えて、食事をし、久々の雑談。ほどよく疲れて楽しいひとときでした。
オリンピックでは限界に挑戦する若者が増えたと感じました。弓弦くんの影響かしら〜。と思いました。

下萌えのまだ湿りたる朝の雨
◎連載小説「CALL」20
仕事の疲れと近藤との情事で充実しきったけだるさをまとい、家に帰り着くや布団に潜ってすぐ眠ったようだ。けたたましい電話のベルに飛び起きた。てっきり夜中だと思ったが目覚ましは11時を廻ったところだ。寝ぼけた頭がすうっと覚醒するのが分かった。
またか…。布団をかぶりベルの音が頭上を通り過ぎるのを待つ。ずいぶん長い間、鳴っていたが、やっと鳴り止み、やれやれと思った電話が再びCALL始めたとき、布団から這いずり出て荒々しく受話器を取った。
「もしもし、誰だか知らんけどいい加減にしてよ!」
気のせいか、いつもはすぐに切れる電話が、今回は美佐の声を少しは聞いていたような気がした。だがそれも僅かな間で、言い終わったときはとっくに切られていると分かった。…いったい、何だっていうのよ…。心地よい眠りから引き戻されてすっかり覚めた体をソファに沈める。眠気が一気に飛んでしまった。抽き出しから10年近くも前の電話帳や最近のものまで取り出すと、過去のものから一人ずつチェックする。無言電話をしてくるような人…。私に怨みを持ってる人…、もしくは妬んでる? もしかして近藤さんの奥さん? それとも私に好意を持ってる人? それならば弁当屋のご贔屓さんも全部怪しい。様々なことを思い巡らしながら電話帳をめくっていて、ふと気づいた。