バレンタインに義理チョコを配ることはもう無いが親しくしていただいている
3人の男性には心を込めてチョコを贈る。ただし、食べるのはきっと奥さま?
やっと体調が戻り、昨夕から「照葉樹二期」発送の細々とした準備にとりかかる。一頃は450部ほどだったが今は300部数を発行する。心を込めて読んで頂くことへの感謝を込めて準備する。

バレンタイン殿方の笑み思いつつ
◎連載小説「CALL」19
「俺とさ、一緒だった忘年会の夜にこれ、亡くなったんだろう」
近藤さんが親指を立てて恒男のことをこれ、と呼んだ。
「なんかさぁ、それ考えると気が重くなってさぁ、しっかし、あんたもよっぽど飢えてたんだね、凄かったよ」
近藤の言葉に柄にもなく恥ずかしさがこみ上げて、派手な模様の羽根布団を肩まで引揚げた。近藤は確か恒男と同じ齢の五八歳だ。精力のかけらもなかった恒男と比べ、近藤はまるで今が男の盛りとでもいうように逞しい。美佐といえば、ずっと抱えていた体の疼きに留めをさされて放心したまま近藤の腹の辺りをゆっくりと撫でていた。恒男は死んでしまったのだ。正々堂々とこの人を愛せるんだ…。近藤さんに妻子がいることは知っているが別にそんなことは構わないと思った。