昨日は起床してすぐに測ったら平熱で喜んだのもつかの間午後には8度近い熱
でうんざりでした。でも今日こそが副反応も消えたようです。今日は雨。
数日、歩いていません。きっと足がボトボトになってるだろうなぁ。

梅林に絹糸のごと雨降りて
◎連載小説「CALL」18
近藤さんに会えたのは、仕事に復帰して10日も経った頃だった。この近辺はビルが立て込んでいてランチどきは会社勤めのお客さんで息を抜く暇もない。
だが、仕事の勘はすぐに取り戻せた。次々に来る客の、幕の内弁当、カツとじ弁当、のり弁当、すき焼弁当、唐揚げ弁当、ステーキ弁当、好き勝手な注文を大きな声で復唱しては厨房に伝えながら手は休むことなく、味噌汁や吸い物、サラダなどの追加注文、そして割り箸やサービスのふりかけなどを袋に入れレジを打つ。
「美佐ちゃんが復帰して助かるわぁ、若いパートじゃもたついてさぁ、今のゆとり世代っていうの? 若いだけで気が利かないったら最悪、もう、苛ついてたんよ」
和恵の言葉はまんざらお世辞ではなかった。この道で二年はやってきたのだ。客に弁当を渡すときの「お仕事お疲れさまです」の一言も忘れない。
午後も二時を廻りほっとした頃、自動ドアが開いた。
「らっしゃい!」
反射的に声が出た。
「お、ひ、さ、し」
近藤だった。
夕方、ファミレスで近藤と落ち合い積もる話もそこそこにホテルに入った。 半年振りの男だった